第68話 家族会議?1


 明日香「それでは今から第一、家族会議を始めます。」

検察側の明日香が挨拶を行う。

被告人は俺一人である。


そもそも家族会議だよね?

これだと家族裁判のような‥。

ちなみに弁護人はいない。


裁判、もとい家族会議が行われているのはダイニングである。

コの字に配置された長いデーブルの真ん中に裁判官(閻魔大王)の緋莉が座る。

まぁ、本職なんで‥。

その周りに嫁達が座り、奴隷の五人は端っこに座る。

改めて眺めるとそうそうたるメンバーである。


俺はコの字の内側に囲まれる形で座る、もちろん椅子はなく、正座である。

俺の横には新参者のレイペルとゴスロリの二名が椅子に座る。俺の横なので机はない。


イチロー「緋莉さん、宜しいでしょうか?」

緋莉「何?」

イチロー「俺を弁護してくれる人はいないのでしょうか?」

俺はすがる思いで雪花、璃水、ニーナを順番に見る。

すると三人共目線をそらした‥。

緋莉「誰か弁護する人いる?」

目がきっとなる。

いや、脅したらダメでしょうが!

緋莉「いないようなので、始める。」


明日香「まずは、レイペルを妻に迎えていいのかを審議します。レイペルは前に。」

もともと審議とかしてなかったよね?


レイペル「この街の領主コルベルトの妹のレイペルです。イチロー様とは冒険者ギルドで出会いました。宜しくお願いします。」

レイペルが頭を下げる。

するとみんなが小声で話し出す‥。


明日香「イチロー様に責任を取らせる為、結婚を迫っていると聞いています。事実ですか?」

明日香の奴、事実だと知っているくせに‥。


レイペル「事実です。」

周りがザワザワする。


明日香「責任とは?」


イチロー「裁判官!検察はプライベートに踏み込もうとしています。」


緋莉「イチ、黙って。」

理不尽な‥。


レイペル「私のぴーーなところのぴーーを見られました。」

何か周りから悲鳴があがる。

言った本人は顔を真っ赤にして下を向いた‥。


するとイリスが手を挙げる。

緋莉が発言を許可する。


イリス「この国では、王族の女性はパーティーなど特別な時を除いて、肌の露出を控えます。王位がないとはいえ、姫様のぴーーを見たのであれば、結婚してあげないと可愛そうです。」

最後は泣きそうになりながら発言する。


明日香「レイペルの気持ちはどうですか?イチロー様と結婚したいですか?」


レイペル「はい、イチロー様と結婚したいです。是非、皆様の末席に加えて頂きたいと思います。」


明日香「この街に家を建て永住するのであれば、領主との繋がりをもつことは大変意味があることだと思います。」

皆んなが頷いている。


緋莉「判決。」

俺は唾飲み込む。


緋莉「レイペルを妻に加える。」

すると皆んなが一斉に拍手を始める。

レイペルが号泣しながら、笑っている。


こうして、レイペルと結婚した。

何この茶番は‥。


その後、レイペルが妻側の席に座る。


明日香「それでは、次に移ります。そこの二人前へ。」

ゴスロリの2人が前に行く。

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