第60話 仲間にしますか?
レイペルが仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか?
『NO』を選択。
レイペルが仲間になりたそうにこちらを睨んでいる。仲間にしますか?
『NO』を選択。
レイペルが仲間になるのを諦めようとしています。諦めますか?
『NO』を選択。
レイペルが仲間になりました。
あっ、メッセージをよく読んでなかった。
レイペル「ありがとう!腕に自信はあるから!!」
依頼、採取だし。こっちには明日香がいるからなぁ。
イチロー「みんな、すまない。変な奴に捕まった。」
明日香「まぁ、いいんじゃない?私達以外に知り合いがいないでしょ。少しぐらい交流しないと。」
ゾンもニーナも特に反対はしてこない。
とりあえず一言だけ注意しとくか。
イチロー「俺はイチロー。そっちからゾン、ニーナ、明日香。3人とも俺の嫁だから近づかないように!基本的に用があるなら俺に話しかけてくれ。あと、きっと良い所の生まれだろうけど、特に生い立ちとか詮索するつもりもないし、俺たちを詮索するな。言葉づかいも基本呼び捨てにするから。嫌なら仲間にはならない。」
ふぅー、言いたいことは言えたかな。
3人とも顔を赤くして照れている。ちょっと独占欲が強かったかな。
さて、レイペルの反応はどうかな‥。
レイペル「3人も嫁がいるのか?凄いなぁ。詮索してこないのは助かる。こちらも詮索しないから安心してくれ!呼び捨て?大いに結構。これから宜しくな、イチロー。」
何か嬉しそうだ。
それから街を出て、森に向かった。
イチロー「そういえば、森の木って勝手に斬っていいの?」
ゾン「別に誰かが管理してるわけではないので、切り過ぎなければいいと思うぞ。」
おっ、元ギルド長のお墨付きをもらったぞ。
あっ、大事な事に気がついた。
木って、どうやって斬るの?
ゾン「もちろん剣で斬るぞ。ちょっと試しに斬ってやるよ。」
ゾンが大剣でデカイ木を斬る。
あっ、大木ってこんなに簡単に斬れるんだ。
さすがにこっちに倒れてくるとかのテンプレは起きない。
とりあえず、ニーナと枝を落としてまわる。
何かこの刀、ものすごい斬れ味なんですけど。枝を斬ったつもりが、地面まで斬れてる。ちょっと斬れ過ぎて怖いんですけど‥。
とりあえず木を『収納』しておく。
えっ?ニーナも斬れるって?その小刀で?
いや、さすがに無理じゃない?
げっ、本当に斬った!!
物理的にその大きさで斬れるとは思えないけど‥。
まさか、明日香も斬れるの?
あっ、5本同時に斬ってる‥。
その後、俺は枝取りと収納を繰り返し行った。
とりあえず20本確保出来たので大丈夫かな。
あとは依頼の薬草と毒消し草の採取なので、みんなで手分けをして探す事にする。
薬草と毒消し草は冒険者ギルドで絵を見てきたので、鑑定を使わなくても見分ける事が出来た。
依頼分が確保出来たので引き上げようとしていると、真剣な表情のニーナが飛び込んでくる。
ニーナ「すぐ近くに、ワイルドボアの群れがいます。このままだと数分後には到着します。三人で足止めするので、イチロー様は街に戻られて下さい。レイペル様、イチロー様をお願いしても宜しいですか?」
レイペル「俺は構わないぞ。」
ニーナ「では、お任せします。」
そう言うとニーナは飛び出していく。
ここで普通の主人公は「俺も戦う!」とか言いそうだけど、俺はちゃんと言うこと聞く主人公だよ。
足手まといなので街に戻ります。
急いで街に戻っていると、脇道からワイルドボアが飛び出してくる。
するとレイペルがワイルドボアを一刀両断にする。
血が噴水のように吹き出す。
レイペル「大丈夫か?」
あの巨体を一瞬で斬るとは‥。
やはり只者ではないようだ。
イチロー「ありがとう、助かったよ。」
レイペル「気にするな。それより怪我がなくて良かった。」
いやーカッコいいなぁ、俺もこれぐらい強くなりたいな。
イチロー「ボアは俺が収納しておくよ。冒険者ギルドに戻ったら渡すから。」
レイペル「ん、ボアならいらん。イチローの奥さんにでも食べさせてやってくれ。」
うわぁー、カッケーこの人。
イチロー「それでは、街に戻りましょうか?」
レイペル「すまない、ボアの血が全身に付いているので、この先の泉で洗っていいか?大事な鎧でな‥、急がないとシミになりそうなんだ。」
イチロー「分かりました。先に行って下さい。」
レイペルは俺の返事を聞くこともなく、走って泉に向かう。
どんだけ大切なんだよ。汚したらダメって‥。やっぱり貴族のボンボンなんだろうなぁ。
あっ、よく考えたら俺、クリーンが使えるじゃん。
とりあえず『クリーン』、俺の体についたワイルドボアの血が消えた。
あー、サッパリした。
水じゃー落ちないかもしれないから、レイペルにも魔法かけてあげようっと。
俺は泉に向かう。
泉に行くと、レイペルさんが全裸で鎧を洗っていた。
何かシュールな姿だなぁ。
俺が近づいても気がついていないようだ。
どんだけ集中して洗ってるの!?
驚きだよ。
俺は、さらに近づいて声をかける。
イチロー「レイペル、すまない。俺、クリーンの魔法が使えたの忘れてたよ。綺麗にしてやるからこっち向け。」
俺は特に何も考えずに、後ろからレイペルの腕を掴んで、立ち上がるのを手伝ってあげた。レイペルがビクッとなって固まっている。
イチロー「男同士なんだから照れるなよ。そんな綺麗な金髪なんだから、アソコも金髪なんだろ‥」
俺は強引にレイペルの体をこっちに向かせてアソコを凝視した。
エッ、ないの?何で?
アッ、オッパイがある。
すると、喉も張り裂けんばかりの悲鳴と思いっきり殴られた痛みを感じながら意識を失うのであった。
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