第59話 ヤバい人
装備を購入し、キチンと装備してから冒険者ギルドに向かう。
道すがら食べ物を購入していく。
俺の収納は内部の時間が停止しているので、食べ物が腐ることはないのでとても便利だ。
ついでに、この国の食料事情を話しておこう。
肉については、牛・豚・鳥が存在している。ただし、ボアだったり、何とかバードだったり、微妙に名前が違うのでそれに近い物だと認識している。
野菜は基本的に地球と同じ名前になっているので、助かっている。
ちなみに米はない。
主食はパンなのだが、もの凄く固い。
スープにつけて柔らかくしないと歯が砕けそうになる。ニーナはバリバリと普通に食べている、さすが獣人だ。
ちなみに妖怪、天使、ドラゴンも普通に食事を取っている。
パンについては今後改善していきたいと思う。
俺の考えでは、酵母を入れて発酵させていないから固いのだと推測している。
なので酵母を自家製で作りたいと思う。
とりあえず酵母の材料を購入しておく。
あと問題なのが調味料である。
最低限の塩と胡椒があるので何とか食べられるが、それ以外の調味料がないので、何食も食べると飽きてくる。
味噌、醤油などが欲しくなる‥。
とりあえず何とかバードの塩焼きを大量に購入しておく。後でみんなにあげようと思う。他にも食べられそうなものを沢山買っておくことにした。
いろいろと寄り道しながら、冒険者ギルドに辿り着いた。
中に入ると冒険者はほとんどいなかった。
基本的に冒険者は朝早くにきて、より良い依頼を競って探しているとのこと。
俺は木の伐採のついでにする依頼なので朝早くにはこなかった。
まぁ、あまり他の冒険者に会いたくなかったのが本音だけどね‥。
とりあえず、薬草採取とかの簡単な依頼を複数受ける事にした。
すると誰かが、後ろから俺の服を引っ張ってくる。振り返るとそこにはプレートメイルに身を包んだ人が立っていた。
げっ、ギルドの中なのに頭まで被ってるよ。しかも白金の鎧だ。絶対に普通の人じゃないよ。関わらない方が良さそうだ。
イチロー「あっ、ごめんなさい。この依頼を受けたかったのですか?私は特にこだわりはないので、譲りますよ。」
鎧の人「俺はレイペル。一緒に一狩りいかないか?」
イチロー「ごめんなさい、間に合ってます。」
レイペル「別に採取でもいいぞ!」
イチロー「本当の目的は木の伐採なので、一緒に行っても退屈ですよ。」
レイペル「俺の武器はこの剣だ。カッコいいだろ?」
イチロー「すいません、俺の話聞いてますか?」
レイペル「すまない。この剣はあげられない。」頭を下げてくる。
イチロー「そもそも、いりませんから。」
レイペル「お前!うちの家宝を要らないというのか!!」
あー、面倒臭い奴だなぁ。
イチロー「とにかく仲間は揃ってますので、他をあたって下さい。」
レイペル「朝から頼んでいるが、誰も一緒に行ってくれない‥」
全身鎧の人がしゅんとしている。
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