第53話 女子会2


ジルヴァの提案で、みんなでお茶を飲んでいた。


『みんな無言なのが怖いです。ギスギスしてて怖いです。』ニーナ心の声


ステアが手を握り、覚悟を決めて話だす。


ステア「明日香様がイチロー様のことで、お怒りなのは重々承知ですが、敢えて言わせて貰います。」

ステアが唾を飲む。


ステア「皆様は何がしたいのですか?この女子会はみんなでイチロー様をどうやって支えていくのかを考えるのではないのですか?」


明日香「あんたがそれを言うの!」


いつの間にかステアの元に移動した明日香が首を締め上げていた。


明日香「アンタのせいで、目が見えなく‥」


緋莉「賞賛。」

すると明日香が手を離す‥。


緋莉「明日香」


明日香「分かりました。そこのメイドの言う通り、この会はイチロー様を支えていく事を目標にしています。中断させて、悪かったと思います。すいません。」

物凄く、不服そうに頭を下げる。


緋莉「仲直り。」

明日香とステアが嫌そうに握手をする。


緋莉「怒ると子供に悪い。」


明日香「そうでした。私のお腹にはイチロー様の子供がいるのでした。」

明日香がお腹をさすりながら、ドヤ顔をする。

どうやら機嫌は治ったらしい。


明日香「どこまで進みましたっけ?」


ニーナ「まだイチロー様の紹介だけです‥。」


明日香「教えてくれて、ありがとう。イチロー様の説明はもっともっとあるのめすが、それは次回にします。ちなみに収納は大陸は制限で無理ですが、山ぐらいなら入ります。ちなみに3階建てのお屋敷が今入ってます。その屋敷にみんなで住みます。

屋敷についても次回に話し合いましょう。」


明日香「では、紹介に戻ります。雪花立って」


明日香に声をかけられ、ビクッとなりながら雪花が立つ。


明日香「この子は『雪花』。妖怪、雪女です。氷を自在に操ります。力で言えばこの中で3番目に強いです。」


雪花「雪花です。みんなで旦那様を支えていきましょう!」

一瞬で場が和んだ。イチローがいれば必ず、『さすが雪花』と言ったであろう。


明日香「次は『璃水』。妖怪、かっぱ。得意なのは水、以上。」


璃水「何か雑っす。久しぶりに喋ったのに‥。えー、璃水っす。みんな宜しく。」

両手から水を出すが、一瞬で場がしらけた。


明日香「次は『イリス』。ハイエルフ、どっかの国のお姫様。イチロー様を騙して、雪花に暗示をかけた、サイコ野郎。」

あまりの紹介に場がしーーーんとなった。


ニーナ「イリスさん、頑張って。」


イリスがコメカミを震わす。


イリス「ご紹介に預かりました、ハイエルフのイリスです。魔法を得意にしています。イチロー様や雪花さん、ゾンさんには大変ご迷惑をおかけいたしました。その分、イチロー様の為に頑張りますので、宜しくお願いします。」

何とか立て直した、さすが大人だ。

明日香がまた嫌そうな顔をした。


明日香「続いては、『ニーナ』。狐の獣人、以上。」

ニーナが泣きそうな顔をする。


明日香「ごめんなさい。私このぐらいしかあなたの事しらないのよ。」

ニーナが泣き出した。


緋莉「反省。」

そう言うと何故か明日香は正座させられ、足の上には大きな石が重ねられた。


緋莉「ニーナ、動き早い。」

フォローは終わりのようだ‥。


緋莉「『ゾン』、もうすぐ無職。ダークエルフ。」

紹介は終わりのようだ。

明日香を見ているので文句は言わない。


緋莉「『ステア』、優秀な執事。仲間に裏切られて怪我したのをイチが目を犠牲に治した。4番目に強い。」

ステアも文句はないようだ。


緋莉「『明日香』。妖怪、ぬらりひょん。

本当は優しいけど、ツンデレ。2番目に強い。」

明日香は不満がありそうだが口を縛られているので喋ることができない。


緋莉「私は『緋莉』。妖怪、閻魔大王。

この世界の神様の次に強い。この中では断トツ一位。」

緋莉がダブルピースしている。


緋莉「紹介終わり。」


ジルヴァ「まだいますわ。」

思わず口を挟む。

緋莉とジルヴァの睨み合いが続く。


ニーナ「とりあえず、そろそろ明日香さんを許してあげて下さい。」

痛みの限界がきていた明日香をニーナが助けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る