第52話 女子会1
主人公のイチローが奴隷商のフライスさんとお茶をしている時の話。
地獄にある緋莉の屋敷に女性陣が集められた。
急に転移させられたので、慣れていない者はあたふたとしている。
誰かが何かを叫ぼうとすると、明日香がそれを制して、話し出す。
明日香「第1回 女子会を開きます。」
みんな対応に困っている。
緋莉「拍手。」
一瞬、殺気を込めたので全員が従う。
明日香「司会進行はワタクシ、明日香が行います。」
パラパラと拍手が起こる。
みんな戸惑っている。
明日香「それでは、始めにみなさんの紹介を私がします。」
えっ、自分でするのでは?とみんなが思ったが文句は出ない。
明日香「まずは、ここにいないイチロー様です。イチロー様は神様によって別世界からこられた使徒のような存在です。」
何か『様』を付けるのは恥ずかしいわね‥、本人の前では言わないけど。
みんながザワザワしてきた。
イリス「そんな話は聞いてませんが‥」
明日香「もちろん、本人も知らない情報ですから。」
明日香がクスクスと笑う。
明日香「話を続けます。イチロー様はとある使命を成した、ご褒美でこの世界にきています。とても平和の国から来られていますので、戦闘は出来ません。ただ、『収納』『鑑定』『索敵』などレアな魔法を持ってます。あと私達『妖怪』を呼び出す力を持ってます。妖怪については後で説明します。とりあえずイチロー様についてはこんな感じです。ちなみにイチロー様を裏切った時は、必ず殺します。後でお見せしますが、地獄で何度でも殺しします。」
明日香がニヤリと笑うが目が笑ってない。
何人かの唾を飲み込む音だけが聞こえる。
明日香「あっ、忘れてました。左目はステアを助ける為に犠牲にしました。あとそこのトカゲ?が小指の先を食べてます。」
部屋中に殺気が充満する。
ステアとメアがガタガタと震え出す。
緋莉「仲良く。」
緋莉が一言で殺気を四散させる。
明日香「この傷に関しては、治癒出来ません。イ、イチロー様が許しているから見逃しますが‥。」
明日香が悔しそうにきりきりと歯をきしませる。
ニーナ「イチロー様、怖くてオシッコ漏らしそうです‥。」
明日香「続けます。妖怪の事ですが、この世界の精霊や妖精のような者です。緋莉、明日香、雪花、璃水の4人が妖怪です。ちなみに4人ともイチロー様の子供を妊娠しています!」
バーンって音が聞こえそうなぐらいの勝ち誇った顔を明日香がしている。
雪花は恥ずかしそうに下を向く。
緋莉と璃未はピースサインしている。
これにはイリスとゾンが噛み付く。
イリス「どういうことですか?雪花さんは聞いてましたが、3人は知りませんよ!」
ゾン「妖怪だけ、ズルイ!」
ニーナ「羨ましい‥」
緋莉「静かに。」
明日香「たまたま、タイミングが良かったのよ。た・ま・た・まね」
明日香が悪い顔をしている。
明日香「あなた、私の可愛い妹分に暗示かけたり、イチロー様を傷つけましたわよね?」
イリスを睨みつける。
ニーナ「ゾンさんも被害者です。刺したのは明日香さんと聞いてますが‥」
ギロリと明日香がニーナを睨む。
ニーナ「す、すみません。」
ニーナが歯をカタカタと言わせて震える。
パンっ、ジルヴァが手を鳴らす。
ジルヴァ「皆さん、少し休憩しましょう。わたくし、喉が渇きました。」
この一言で、みんな毒気が抜かれていた。
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