第49話 奴隷商5
奴隷を買いに来て、何故か3人も妊娠させてしまった。何しに来てんだよって感じです‥。とにかくフライスさんに、全員購入することを伝える。
最初は驚いていたが、怪我を治すこと、幸せにすることを伝え、納得してもらった。
購入金額は5人で大金貨1枚だった。
今の状態では宿屋にも連れて行けないので璃水を強制的に呼び出し、治療することにした。
その前にフライスさんに口止めをしようと思った瞬間、フライスさんが目の前から消えた。
それから数秒後、フライスさんが戻って来たが、物凄く疲れているように見えた。何か白髪が増えてない?何があったの?
イチロー「フライスさん、大丈夫ですか?」
フライス「イ、イチロー様!し、心配して頂きありがとうございました。」
フライスさんが土下座をする。オデコを地面に叩きつけている。
絶対、大丈夫じゃないよね?
イチロー「脅したの?」
緋莉「話しただけ。」
イチロー「何か怯えてるよ。」
緋莉「イチの偉大さがわかっただけ。」
明日香「気持ちはわかるけど、必要なことだよ。家族守りたいんでしょ?」
その言葉はかなりショックだった。
家族を守る為なら、どんなことでもしようと思っていたのに‥。
緋莉に嫌な役目を押しつけてしまった。
イチロー「ごめん。」
緋莉を抱きしめる。
緋莉「問題ない。イチの敵は私の敵。」
ちなみに、フライスさんは敵じゃないけどね。
方法には問題はあったが、フライスさんの口止めは出来たので治療を始める。
まずはセラから始める。
まず璃水の薬を塗る。
その後、俺の魔力を込めるのだが、このままだとステアさんの二の舞になるので、緋莉に手伝ってもらう。
緋莉「私にキスしながら、魔力を流せばいい。」
明日香に確認を取ろうとしたが無理やりキスされた。もちろん舌を絡めてくる。
何か物凄い力が流れ込んできている‥。
するとセラの体が光出した。
セラ「嘘、治ってる。え?古傷まで治ってる!?」
うん、かなり力を流し込んだからそれぐらいはやってくれそうだ。
イチロー「良かった、治ったみたいだね。俺はイチロー、これから宜しくね。」
セラ「助けて頂きありがとうございます。この命、貴方にささげます。」
そう言うと、土下座をし、イチローの靴にキスするのであった。
えっ?手とかじゃないの?
明日香「この国では、最上級の忠誠の証みたいよ。」
緋莉「イチ、しゃがんで。」
逆らえないのでしゃがむ。
緋莉「キスして。」
何か妙に迫力がある。はい、逆らいません。
セラにディープキスする。
セラは涙を流して喜ぶ。
何なんだろう、この儀式。
緋莉「次。」
次は、メアの治療を始める。
璃水の薬を塗る。
で、緋莉とキスしながら魔力を流す。
するとメアの体が光出す。
メア「手足が戻ってる。しかも力も増してる‥。」
かなり戸惑っている様子だ。
そりゃー、切れてた手足が生えてくるんだから誰だって驚くよね。
イチロー「傷の方は大丈夫みたいだね。俺はイチロー、これこら宜しく。」
メアが俺の目をずっと見つめてくる。
ん?セラみたいに土下座はしてこないみたい。ドラゴンは違うのかな。
緋莉「イチ、ごめん」
そう言うと、緋莉が一瞬動いたように見えた。
何だろうと思っていると左手に痛みが‥。
よく見ると左手の小指の第一関節から先がなくなっている。傷は何故だか、塞がっていた。
するとメアが何かを飲み込んだ音がした。
うん、物凄く嫌な予感。
メア「ご主人様の血肉を分けて頂き、ありがとうございます。これで私は貴方の眷属となります。」
まさか血肉って、俺の小指ってこと。
この子、俺の指食べちゃたよ!
まぁ、俺の指で済めば別にいいけど‥。
痛くなくて良かった。
緋莉「イチ、次。」
次は問題のウィットだ。
天使と仲良くなれるのかなぁ。
あれだったら翼を治療してあげて、そのまま解放するのもいいかも。
とりあえず璃水の薬を塗り込む。
緋莉とキスしながら魔力を流し込むとウィットの体が光出す。
ウィット「混乱と翼の治療、ありがとうございました。」
イチロー「俺の名前は、イチロー。治療のお礼なら別にいらないよ。もしそのまま天界に帰れるなら、帰ってもらってもいいよ。」
ウィット「イチロー様は、私が嫌いですか?」
イチロー「嫌いではないよ。むしろ天使とか最高じゃん。大好物ですよ。」
俺は最高の笑顔で答える。
緋莉、明日香、ステアからお尻をつねられた。ちょっ、1人だけ本気の人がいた。絶対にアザになってるよ。
ウィット「私は一度追放された身です。今更、天界には戻れません。そもそも失敗したからって頭を狂わす上司ですよ。こっちから断りますよ!」
ウィットが拳を震わせて怒っている。
イチロー「わかりました。それでしたら、うちに来て下さい。でも、先程説明しましたがいろいろと秘密があるので、何かしらの縛りは設けますので、ご了承下さい。」
ウィット「では、私の純潔を奪って下さい。そしてその血を***下さい。」
この人、何言ってくれてるの?
指よりハードル高くない?
イチロー「指を食べると言うのは?」
ウィット「そんな野蛮な。私は天使ですよ!」
両手を広げて、やれやれ的なポーズをとる。
何かムカつくなコイツ。
それより、何そのマニアックな要求は‥。
よし、断ろう!
俺は『NO』と言える日本人だ!!
すると目の前の景色が変わった。
うん、いつもの地獄の屋敷だ。
緋莉「諦めて、早くする。」
俺に『NO』と言う権利はないようだ‥。
ウィット「ありがとうございます!これで私とイチロー様には決して切れない絆が出来ました。」
イチロー「指の時より、精神的ダメージが大きいような‥。」
残りの2人は人間なので、こんなことにはならないだろうとおもうイチローであった。
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