第48話 奴隷商4


イチロー「緋莉、俺の言葉をテレパシーみたいに伝えてる事出来ない?」


緋莉「出来る」


イチロー「じゃー、あの子以外に伝えて」

俺は悪役令嬢だけ外す。

あの子は他の子と違うので個別にしないとね。


イチロー「明日香、あの子の混乱治せる?」俺は天使を指さす。


明日香「楽勝!」

イチロー「じゃー治してあげて。明日香だけが頼りだよ。」

俺は明日香のオデコにキスをする。


明日香「べ、別にアンタの為にするんじゃないんだからね。」

でた、でました。王道のツンデレ。

本当期待を裏切らないよね。


緋莉「チョロい」

コラコラ、思ってても口に出したらダメだよ。


よし、準備が整ったので始めよう。


イチロー「俺の声が聞こえるなら、頷いて見せて」

緋莉「我はこの世界の神だ。頭が高い、頭を垂れろ!」


4人が頭を下げる。

ん?頷いてるのかなぁ‥、ちょっと違うような‥。


イチロー「いろいろ事情があるとは思いますが、俺の所に来てくれませんか?私にはいろいろ秘密があるので奴隷の解放は出来ませんが、夜伽を強制したりしません。他にもいろいろな人がいるので、一緒に幸せになりましょう!」

緋莉「お前達に選択肢はない!そのまま死ぬぐらいなら俺の元にこい!俺が守ってやるから安心しろ。夜伽も楽しみにしていろ。俺が味わったことのない快楽を与えてやる!」


みんなが何度も頷いてる。何だろう、少し震えてる気がするけど‥。


イチロー「明日香、緋莉はちゃんと伝えてくれたの?」

明日香が目を逸らす‥。


イチロー「緋莉、彼女達になんて言ったか教えてくれる?」


緋莉が伝えた内容を聞く‥。

どこの暴君だよ。全然キャラ違うじゃん。


イチロー「明日香、一字一句間違わずに伝えてくれる?俺の事騙したら嫌いになるからね。」

明日香「わ、わかったわ。」

結局、明日香が事情を話し、再度俺の言葉を伝えてくれた。すると今度は震えずに頷いてくれた。

はぁ、疲れる。

緋莉は何かペナルティだね。


緋莉「ごめん」

そんな顔されると怒れないなぁ。

緋莉「チョロい」

イチロー「今後の夜の当番はなしと言うことで‥」

緋莉「本当にすまん」

今度は本当に反省してくれたようだ。


さて、問題はこの子だよね。

とりあえず、自殺を止めないと‥。


イチロー「緋莉、この子に自殺したら地獄に落ちることを伝えてくれる?可能なら地獄がどんなことろか教えて欲しい。多少なら怖がらしてもいいから。」


緋莉「わかった。体験させる。」


聞き間違いかなぁ、体験って聞こえたような‥。まぁ、地獄に関しては専門家だから任せてみるか。


それから数分後、悪役令嬢が震えだす。

さらに失禁‥。

おいおい、さすがにやり過ぎじゃない?

大丈夫かな?


緋莉「終わった。2度と自殺するとか思わない。」ニヤリと笑う。

ちょっと怖いんですけど!


その後、悪役令嬢にも俺の言葉を伝える。

もちろん明日香に頼んだけどね。


緋莉が少し拗ねていた。

可哀想だったので、頭を撫でようと思ったが頭の上に『王』って書いた帽子のようなものを被ってるので、撫でることが出来なかった。

すると背伸びをして目をつぶってくる。

これはキスして欲しい仕草のようだ。

さっき怒り過ぎたので、軽いキスをする。あっ、顔を掴まれた。

うん、力では敵わないようだ。

舌が入ってくる。

今度は押し倒された。

まずい、ここでする気?


緋莉「こっちで‥」

明日香「ずるいです!私も!」

明日香が俺に抱きついてくる。


気がついたら知らない部屋のベッドにいた。

ここは何処かな‥。


緋莉「地獄の屋敷」


イチロー「何故、地獄の屋敷にいるの?しかも明日香もいるし‥」


緋莉「イチが悪い。スイッチ入れた。」


いや、俺はスイッチ入れてないよね?

自分で勝手にスイッチ入れたよね?


緋莉「では、頂きます」

明日香「私も忘れないでよね!」


結局、数日間かけて頂かれました。

終わった後で、そんなに長い時間が経っていたことを教えられて焦ったけど、聞くところによれば地獄は時間の概念がないので元の世界では1秒も経過していないとのこと。


その結果‥

緋莉「妊娠した、嬉しい。」

ぼろぼろと涙が溢れてくる‥。


明日香「あ、あんたの子じゃないんだからね!」

いや、俺の子だよね?

明日香「う、嬉しくないんだからね!」

そんな、泣きながら言われても‥。


2人とも妊娠しました。

ちょっと奴隷を買いに来て、何してんの!

雪花に続いて3人目かぁ。

何か妖怪率高いよね。

あっ、璃水怒るだろうな‥。


緋莉「たしかに可哀想‥。わかった。」


すると璃水が現れた。


璃水「ちょっ、ここ何処っすか?」

イチロー「地獄の屋敷」

璃水「何で私、地獄の屋敷に呼ばれたっすか?」


2人が妊娠したことを伝える。


璃水「ズルイっす!酷いっす!!私だけ仲間外れ‥」

璃水がベッドの上を転げ回って抗議する。


緋莉「ここなら時間は無限。出来るまで頑張れ!」

何か親指立ててるよ、この閻魔大王。

璃水「わかったっす!イッチー覚悟!!」


秘薬など使い4日目に妊娠を確認。

璃水も感激して、号泣している。


結局、妖怪全員妊娠させちゃった。

まだ、家もまだなのに‥。

あとはイリスとステアが頼りだよ。

とりあえず、今後は避妊しないといざってときにみんな身重だと戦うこと出来ないよね‥。


緋莉「子作りは計画的にね」


いや、それ金融会社のCMだよね?何で閻魔大王が知ってるの?


緋莉「地獄に来た人が言ってた‥」


わりかし重い話だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る