第27話 バージョンアップ


特に隠すこともないから、みんなの前で召喚することにした、出てこい召喚用タブレット。

俺の手に召喚用タブレットが現れた。ニーナがビクッとして、狐耳を縮めた。可愛い!ちょっとモフりたいけど、他の子が睨むので自重する。


さて、リストに合ったはず。

リストをスクロールさせて探すが、意外に多いので時間がかかる。神様、今度検索機能つけといて下さい。

あっ、何かメッセージが表示された。


『yOSのバージョンアップを行いますか?』

yって何?あっ、妖怪のyね。細かっ!

今リストから見つけたので『NO』を選択。

『はぁ?あんたがいるっていうから急いでつけてやったのに!私を怒らせるつもり?』

女性の神様かな、いつもの神様と違う。

怒らせるつもりはないです『NO』を選択。

『だよね!じゃーバージョンアップ始めるから文句ないよね?』

コワ!『YES』を選択。

というか、選択肢YESしかないじゃん。今後タブレットの神様は怒らせないようにしよう。


みんなが今か今かの雰囲気でまってのに、ここでOSのバージョンアップって。

別に後でもいいのに‥。

何で進捗率とか表示されるのかなぁ。変に細かいというか。神様の力を使えば一瞬で行えるくせに。

げっ、今度は再起動か‥。

他の小説で、通信販売とかスマートフォンとか持ってる主人公がアップデートしてるとこ見たことある?早く召喚したいのになかなかさせてもらえない。

おっ、再起動した。

あっ、またメッセージがある。

『アップデートに失敗しました!もう一度チャレンジしますか?』

失敗するんかい!!思わず突っ込まれずにはいられなかった‥。

神様、すみません。許して下さい。

『アップデートに成功しました。今後私を怒らせないように!』

いろいろな意味で怖いよー。


いかん、召喚するはずがバージョンアップで時間がかかってしまった。

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