第6話 初召喚


目の前のタブレットを触ってみる。


「ちゃんと指紋認証にしてあるからセキュリティも万全じゃ」


なんか変に近代的なのに違和感を感じる。まぁ、気を取り直してホームボタンに指を押し付けてみる。


すると召喚可能な妖怪のリストが表示された。


「リスト多い!!日本の妖怪ってこんなにいるの?」

「日本の妖怪だけじゃないぞ、西洋妖怪も入れておいた」

「えっ?マジ!?」

「ということはサキュバスも‥」

「あった!」

「ということは、‥‥あっ、閻魔大王もあった。」

「まさか、ジ○ニャンも‥」

「それはいない!」

「ですよねー。危うくなんとかウォッチになるとこだったよ。」


「横にあるポイントが召喚に必要なポイントじゃ」


たしか10ポイントあったから何が召喚出来るかなぁ。


小豆洗い(10)

アマビエ(1000)

座敷童子(100)


「詰んだ。これは無理だ‥」

「召喚出来るの小豆洗いだけじゃん!小豆洗いじゃ魔物と戦えないじゃん!!小豆洗うだけじゃん!!!」


「わかった、わかった。一つだけ好きな妖怪を選んでよいぞ」


「神様、ありがとうございます!」一郎は即座に土下座した。


とりあえず、魔物を倒して生活していこう。本当はサキュバスといきたいがここは涙を飲んでパス。そうなると強い妖怪だよなぁ。閻魔大王?いや、戦うイメージないよな。ここはカマイタチとか鬼かなぁ。でも可愛くなかったら嫌だしなぁ。九尾の狐とか、いいかも。可愛いといえば猫娘もいいかも。最近のはスタイルいいし、猫姉さんとか呼んでもいいかも。あっ、でも初期のおかっぱの可能性もあるよな。イメージが表示されないから難しよなぁ。しまった、女性限定ではなく、美少女限定にすれば良かった。


「もうむりじゃ。」


やっぱりかぁ、そうなると九尾の狐でいく‥。嫌まさか、狐形態で現れないよなぁ。それは厳しいな。可愛いて、強くて、人間形態の妖怪いないかなぁ。ろくろ首は強そうじゃないし‥。


「あっ、いた。いたよ。大事な妖怪忘れてた。俺の全ての条件をクリアした妖怪が。」


一郎がその妖怪をクリックした。


「召喚して宜しいでしょうか?」とメッセージが表示された。


「いいに決まってる!俺の初めての召喚は君に決めた!!」

「出てこい、嫁兼相棒!雪女!!」

「あっ、バカ、余計こと言うでない!!」


神様が止めようとしたが、一郎は既にクリックしてしまっていた。


一郎からに2メートル離れた地面に光の柱が現れた。

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