死後の世界

第3話 天国?1


一郎が目を覚ますと、真っ暗な世界にいた。


「ここは何処だ?」

「たしか、コンビニに行った帰りに‥」

「あっ、トラックにねられたんだ」

「あれ?どこも痛くない」

「ってか、真っ暗過ぎて何も見えないよ」

「まさか天国!? いや、天国なら真っ白なはず‥」

一郎が考え事をしていると、どこからか光の玉が近づいてきた。


光の玉が一郎の手前に止まると、急に話しかけてきた。


「お前さん、余計な事をしてくれたな。」

「えっ?なんの事ですか?意味が分かりませんが‥」

「お前さんが女の子を助けたことだよ。」

「あの子はあそこで死ぬ運命だったんじゃよ」

「しかも、お前さんは過労死するはずだったのに、トラックにひかれて死んでしまうとは‥」

「本来であれば輪廻転生で生まれ変わる予定だったのだが、最後に命をかけて人助けをしてしまったので、完全に予定が狂ってしまった」

「さて、どうしたものかのぉ‥」


光の玉がぶつぶつ独り言を言い出したので、一郎が気になった事を話しだした。


「ちなみにあなたは、誰でしょうか?」

「あと、あの女の子は助かったのでしょうか?」


「あっ、ワシか?、神だよ」

(かるっ!本当に神様なのかなぁ)


「お前さん、疑ってるな?だったら神の力を見せてやろう!!」


「古賀一郎、29歳、趣味はライトノベルを見ること。主にハーレム系。最近ではノクターンノベルにも手を出してるな。両親は25歳の時に事故で亡くしてる。経験人数は4人。ファーストキスは中学2年生の文化祭の帰りに‥」


「わぁー、もういいです!!」

「疑って申し訳ございません!!」


「そうか?まだ続きがあるぞ。家のパソコンの中に熟女から1○歳ぐらいの動画が‥」


「本当にお許し下さい」一郎は土下座をして謝った。


「まぁ、信じてくれて何よりだ」

「あー、あと女の子だが、お前さんのおかげで助かったよ」


「それは良かった。助けたかいがありましたよ」


「あー、それなんだが彼女、お前さんのことかなり恨んでたよ」


「えっ?何でですか?命の恩人ですよね?」


「それが‥

 お前さんが突き飛ばしたせいでスマホが壊れたみたいで‥。

 しかもバックアップをとってなかったみたいで‥。」


「なんだか、やるせないぁ‥」


「まぁ、済んでしまった事は仕方がない。お前さんはこれからのことを考えなさい」


神様は一郎に三つの選択肢を提示するのであった。

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