03:瞳(ひとみ)

「わざわざ自分の気持ちを見せるなんて…」

「それは... あまりにも子供っぽいだろう…」


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*名前:

青い目の少年:シン・憂羅木(しん・うらき)

少女?:ゆきあ

青い髪の少年:明日火(あすか)

ヒゲの男:左(ひだり)

仮面の男:躯倭徒瘻・婆爺汝(くわとろ・ばじいな)

マスクの男:ランスロット・ヴェクトー(Lancelot Vektor)


*「父さん」はもう前の話で死んでしまいました。


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星空、雨。

少年は手で頭を支えて、窓の外を見ている。

少年の瞳は青い。


(遠くから、足音、そして、レンズ切り替え)

アスカだ、シャワーからばかりのよう

全然動かない、ただ情がなくて冷たい目

(静止、雨の声……

(ウラキうつむいている、指を組んている、瞳だけが覗いている、)


……


(レンズ切り替え、アスカはもういない)


……


(頭が上げている、上を仰ぎのぞんている)


……


(頭を深く下げる)


“ドン”!

「沈黙していても有利にはならんぞ!」

(頭が深く下げている)

「答えたまえ!聞こえないのか!」(テーブルを叩く、目の見えない)


クワトロ入ってくる、何かを相談する(画面の下にはウラキの後頭部、後頭部の上には二人、下半身しか見えない)

(二人の体はウラキを向く、相談の声は止まった)


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(ドア閉める)

(うつむいて立っている、壁に寄りかかっている、人々往来)


……


(ロングショット、しゃがみ込む、脛を抱える、頭を足の中に埋める、人が通る、レンズ切り替え、ウラキの後ろ姿)


……


誰かがくる(足音、覗く、アスカとゆきあーー両手でアスカの手首を握ている)

(前を通過)

ゆきあ「大丈夫です!シンちゃんなら…シンちゃんでしたら、きっと大丈夫だと思います!」

「あ、アスカちゃん、待ってっ、待ってよ!待ってくださいよ!……」

(二人離れた、他の人たちも)

(静かになる)


……


(足音、クワトロだ)

(前で止まった、下半身しか見えない)


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“トン”

(コックピットに押し込まれる)

(ドア閉める、画面黒い、青い瞳しか見えない)

(スクリーン起動、光)

ゆきあ

「…」

「!」

「や…」

「…えっと…」

「とにかくっ、頑張ってください!」

……

「フェアリーはもう前の世代のパンザーので、ましてシンちゃんのスキルは…」

『始まるぞ!』

「え何?…とにかく頑張…」


……始まった……


フェアリー起動中…

肩、目、スラスター、刀、徐々に赤くなっていく。

ホバリング、

消えた?

左?

違う、遅い!

上だ!

わぁぁぁ!(空中で回転、脛で頭を蹴る)


ゆきあは両手で体をガードレールに支えて、お尻をひねっている

クワトロ、コーヒーをかき混ぜている

「随分可愛いじゃないのか、ヒダリ中尉」(ヒダリ:「ぷっ」)

ゆきあ「!」

「ちょっと…僕は男だろう…」 (自分の悪趣味です、無視してください)

クワトロ「ん、”だろう”な」

ゆきあ「ヘンタイ…」

ヒダリ「ところで、」(コーヒーを飲む)

「知り合うのか」

ゆきあ「うん、昔で…」


“ドン”(ゆきあとヒダリ振り向く)

サダメは壁にぶつかた、折れた刀は脇の下から壁に突き刺さっている


偽物の刀でなければ、即死だった


ゆきあ「ちょっとアスカちゃん!シンちゃんを殺す気のか!」

クワトロ「もういい、今日はここまでだ」


(“もういい”の後、レンズ切り替え、コクピットのスクリーン、そしてシャットダウン)

(ドア開ける、アスカは片手で上をつかみ、不満そうにウラキを見つめている、怒っている、画面にウラキ顔の見えない)

(ウラキは首を傾げる、前を向く勇気のないように)


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(食堂で、人々往来)

アスカ「人参、要らない」

ゆきあ「おぉ!ダメですよ!人参はとても栄養価の高い野菜なので」


……(アスカ顔の見えない、ゆきあ背の低いから)


「ぁ…でも人参を食べなくても、」

「多分、大したことじゃない…」

「…と思…」

「…いますが…」

……(レンズ切り替え、三人の後ろ姿、人々往来、そしてカメラを遮る)


(三人食卓に)

ゆきあ手で頭を支えて、牛乳を飲んでいる、二人を見つめている、アスカゆっくりと食べている、ウラキうつむいている、指を組んている、食べていない、二人の瞳は画面に表れていない

腕を枕にしている、鬱鬱な面持ち

振り返る、椅子の背をつかむ

クワトロは左手でVサインを出す、隣でコーヒーを飲もうとしているヒダリに触れる、ヒダリは嫌な顔をしてクワトロに顔を向ける

ゆきあ、椅子にひざまずいている、両手で椅子の背をつかむ:╰(艹皿艹)╯

椅子にもたれる、両手に牛乳を持っている、足を前後に

頭をテーブルにつける、スプーンを玩んでいる

牛乳が切れる音

溜め息

もう一つの牛乳を

口を大きく開けて、スプーンが口元に


“カチン”(ウラキのスプーンがに落ちる)

アスカのスプーンが口元で止まった

(俯瞰、静まり返る、静止)

ヒダリは振り向く、足にコーヒーが流れている

くわとろ振り返らず、ハンバーガーを食べ続ける、食べる音がはっきり聞こえる、クワトロとコーヒー以外すべてせいし(二人の顔は表れていない)

スプーンが空を飛んでいる、目を見張る、息を殺す

スプーンの先を掴む、“もう~”とする顔

画面にはウラキ、クワトロ食べる音


食べ終わった

ヒダリはズボンを拭いている、隣でクワトロ立ち上がる、クワトロに顔を向ける

画面にはウラキのスプーン、クワトロの足音、スプーンが拾われる

ウラキのお皿に新しいスプーンが置かれる

ゆきあホッと一息つく(スプーンはまだ手に)

にぎやかになる、人々往来、アスカの顔を遮る(瞳は表れていない)


“カチン”(エレベーター起動の音)

ウラキとアスカ、エレベーターの中で並んで、まっすぐ前を見つめて、じっとしている


……(静止、エレベーター動いている音)


ボタンを押す(エレベーター動いている音、ゆきあ)

両手を腰に当てる、うつむく、ホッと一息つく

ゆきあの想像の中:“いあ!いあ!”とする顔、頭を抱える(頭は上がっている)

しきりに頭を振る、軽くたたく、“ダメです!こんなのは”とする顔(現実)

うなずく、“うん!そうですよそうですよ!”


“カチン”、ドアが開いた

「…?」

「!」

「や…」

「天気…いいですよね…」

「は、はは、」

……

クワトロ、ゆきあを抱く「これはヤバイだな、女の子が夜一人でいるのは、危ないだな!」

ゆきあ「ちょっと、僕は男だろう!」

クワトロ「そうかもしれん、しかし男として、これほど可愛かったら、すでに女の子と同じじゃないのが。うん?ゆきあ君?」

ゆきあ「大尉はヘンタイなのが!」

クワトロ「私は、ヘンタイとは関係ない。私はただ、仮面の好きだけだ。」

ゆきあ「おい!ちゃんとこちらの!…」


(パンチの音)

ヒダリが目を覚ます 、あくびをする、コーヒーを取る、立ち上がる

二人は首を突き出している、ゆきあ手を口の中に(ゆきあを抱いていない)

クワトロしかめる

ウラキは地面に倒れた、アスカは彼の前に立っている

ヒダリ遠くの部屋から出てくる、立ち止まる

“あああぁ、頭痛い”とする様子、頭をぐんぐん掻く

ウラキをピックアップ「大丈夫か?」、ゆっくりと離れる、アスカの後ろ姿

画面はアスカを中心にして、下から上へと回転する


アスカの瞳は、赤い。

血のような、赤色。


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少年は頭を上げて、再び窓の外を見る。

夕日、セミ。

少年の瞳は青い。

少年の後ろで、仮面の男が少年に銃を向けている。

仮面の男が話した。


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(夜、テレビ)

「……大量破壊兵器が発見された。

これは、国際条約に対する公然な侵犯であり、平和への公然の挑発である!

許せない!このようなあからさまな国家テロリズム!

世界の平和を守るため、正義の実行のため、我ら【ネオ・ローマ】は、正式に宣戦布告!

この戦いは、決して他国の領土を併呑するための侵略戦争ではない!

自由を与えるための正義の聖戦なのだ!

……

ネオ・ローマの栄光の為に!」


*次、「強襲揚陸波」

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