第15話:薬草採取でのハプニング
今日は学園が休みで、何もしないというのも退屈なので冒険者として活動しようとギルドへ向かった
ギルドの建物へ入ったレントは早速依頼の貼ってあるボードへと向かう
貼ってあるDランクの依頼を探すと薬草採取の依頼があったのでこれを受けようと受付に持っていく
「なあ、お前その依頼を受けるのか?」
振り返るとそこには見た目がレントと同じくらいの年齢の少年がいた。少年の後ろにも同じくらいの歳の子が2人ほどいる。
「そうだ」
すると少年が提案してきた
「どうせなら一緒に依頼に行かないか?」
なるほど...これは一緒に依頼へ行こうと誘われているわけか...別に急ぐ予定もないのでいいだろう
「わかった。短い間だがよろしく頼む、俺の名はレントだ」
「ああ、よろしく頼む俺はダレス、このパーティーのリーダーだ!」
そして一緒に依頼に行く約束をしたレントは早速薬草の採れる森へ向かった
「あーやっと着いたぞ!」
森へ着いたレント達は早速薬草を探し始める
「
薬草を鑑定したレントは効率的に薬草を集めていった
「ふむ、ここらは良い薬草がよく取れるな」
と、夢中で薬草を集めていると一緒に来ていた少年のパーティーがいなくなっていることに気づく
その時、突然森の奥からバリバリと木などが倒れるような音がしてきた。そして
何事かと思いレントは森の奥へ走っていった。すると森の木々を薙ぎ倒しながら進む巨大な魔物が見えてきた
「あれは...なんだ?」
額から巨大な角を生やした二足歩行の巨大な魔物が少年達を追いかけていた
「うわああああ!」
どうしてこうなった?
「ダレス!お前がまだ行けるとか言って調子に乗って森の奥地なんかに入るからこんなのが来たんだ!」
「うるせー!今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ!それにお前らも賛成してたじゃねえか!」
最初はゴブリンとかスライムみたいな雑魚ばっかりで楽勝だった...だから奥地に行っても大丈夫だろうとタカをくくっていた
(なんで...どうしてこんな森にサイクロプスなんて化け物がいるんだよ!?)
サイクロプスはSクラスの冒険者などが徒党を組んで戦うような魔物であり、本来このような森にはいるはずがない魔物だった
やばい!もう追いつかれる!
「うわぁ!?」
そう思った瞬間に仲間の一人が足を挫いてしまい、転んでしまった
「グオオオオオ!!」
後を振り返るとサイクロプスが凄まじい速度で迫ってくる。やばい、このままだとみんな死ぬ!
そう思い戦おうとして、正面に立ったが体がすくんで動かない。そしてサイクロプスが持っていた棍棒を振り下ろした。ああ、死んだと思い目を閉じる。
棍棒が叩きつけられ凄まじい音が鳴り響いた。しかし一向に痛みがやってこないことを不思議に思い、そっと目を開くと目の前にはレントという少年がサイクロプスの棍棒を片手で抑えているという有り得ない光景が広がっていた
「まったく、何をやっているんだお前らは...」
そう言い、サイクロプスへ向き直るレント。今サイクロプスとレントの戦いが始まった。
「グオオオオオ!!」
サイクロプスが勢いよく棍棒を振り下ろす。しかしレントは身体強化をして軽々と避ける
「メガフレア」
メガフレアに直撃したサイクロプスは次の瞬間、凄まじい熱風に襲われる
「グアアア!!」
燃やされたサイクロプスが苦悶の声を上げる。しかしさすがはサイクロプスと言うべきか今の一撃を受けてもあまりダメージを受けてない。自慢の再生力と合わさって驚異的な耐久力となっているのだ
するとサイクロプスが怒りをあらわにしながらフェイント無しで横一閃の大振りを放つ。この凄まじい威力を秘めた一撃にさすがのレントも背中にぞわりとした何かを感じた
(これに当たるとまずいな...そのうえこちらには手負いの少年達もいる..さてどうするか)
レントは上へ跳び棍棒を回避する。しかしそれはサイクロプスの罠だった
「なっ!!」
そう。この横一閃の大振りはフェイント無しの大振りではあったが本命ではなかったのだ。サイクロプスは棍棒を振った手とは反対の手で空中にいるレントを殴りつける
(クソ!本命はこっちか!)
咄嗟に魔法障壁で身を守るが回避は間に合わない
サイクロプスから放たれた圧倒的な質量を持ったパンチに直撃したレントは数十メートル吹っ飛ばされてしまう
(体は...大丈夫だな、まだ全然動く)
そう思ったが何故かサイクロプスにいい様にやられたようで腹が立つ。
(仕方ない..久しぶりに少し力を解放するか..)
そう思ったレントは少年達へ魔法をかける
「スリープ、エリアヒール」
この力は他人に見られてはいけないので少年達には強制的に眠ってもらう
「封印、第一層解除」
次の瞬間、レントが圧倒的な力に包まれる
「ふむ、この力を出すのは久しぶりだな」
手を握ったり開いたりして調子を確認するが問題ない
サイクロプスが後ずさる。それは、いきなり目の前の少年の力が膨れ上がったからだ
「もう遅い」
この魔法は、この世の全ての時間を停止させる魔法である。この空間の中で動けるのは使用者のレントだけでありその他の者は全ての活動を停止する、絶対的な力
「
一切合切が停止し、周囲が静寂に包まれた
「
そして時は動き出す———
ズバッ!という音と共にサイクロプスの首と胴が泣き別れした
「ようやく終わったか」
その後レントはサイクロプスの死体を回収した後、眠った少年達を抱えて街へ帰還した。
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<作者>これからは少なくとも3~4日に1回は更新したいと思います。
<レント>そんなスピードで許されるとでも?
<作者>許してください○| ̄|_
<レント>許さん
<作者>(・д・。)
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