第14話:密かな楽しみ

今日はSクラス初めての授業の日だ。

しかし授業内容はどれも知っていることでとても退屈だった。


(何だこの魔法陣は...とても非効率なうえにこの魔法陣では威力もかなり減少するぞ)


現代の魔法はこんなものかと思い、訂正を入れようと魔法の正しい知識について説明する。


「その魔法陣はこうしないと本来の威力の、10分の1も発揮されないぞ」


「え?そんなはずはないぞ。この魔法陣は昔から伝わっているものだし、教科書にもこう書いてあるぞ」


「はぁ...少し貸してみろ」


そう言ってレントは魔法陣を軽く書き換えた。すると魔法陣の光が色を変えて青色から赤色の魔法陣に変わった。


「な、なんだこの魔法陣は!?こんなの教科書にも載ってなかったぞ!」


初めて見る魔法陣に対し困惑する先生。しかしそれもそのはずこの魔法陣は本来で扱われていたものなのだから


(なぜSクラスの先生でありながらこの程度のことも知らないのか...)


このような授業はとても退屈だ。正直知っている知識を話されている。ただ習ったことをなぞり復習しているだけのこと。しかしそんな退屈な学園生活でもレントが密かに楽しみにしていることがあった。それがこれだ


<食堂>


「ふむ、今日はカレーとやらにするか。」


そう言いレントは食堂のおばちゃんにこれをくれといい交換券を渡す。


そして券と交換したカレーをじっくりと観察する。


(ふむ、色は...あまり美味そうではないな。しかしこの食欲をそそる匂いがいい..)


カレーをスプーンですくって口に運ぶ


「........ふむ」


美味い。

とてもいい風味であり肉も柔らかい。

そして食べる手が止まらないまま完食してしまった。


(まったく...この世界では食に関して驚かされてばかりだな)


すっかりカレーを食べ終わったレントは皿を片付けて午後の授業へと向かった。












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