第10話 : 試験官との実技試験!

「ふむ、次は実技試験か」


そう言いレントは周りを見渡す。しかし目が合うと途端に目をそらされる。


(我は嫌われることなどしていないはずなのだがな.....)


そう思い周りを見渡すがやはり露骨に避けられてる。その視線には畏怖の視線もあった。

しかしそんなことを考えてる間にレントの番がまわってきた。


「184番、、キミがあの的を吹っ飛ばしたレントくんかい?」


「ああ、恐らくそのレントで間違ってないぞ」


そう言い戦闘態勢に入る。


「まぁそんなことはいい。早く試験を始めてくれ。」


「せっかちな試験生だなぁ...」


そう言い試験官も戦闘態勢に入る。


(ふむ、なかなかに様になってるな)


先程のふわふわした雰囲気とは違い、まるで別人のようになっていた。


「では、実技試験を始めよう」


そう言い、一気に加速して目の前に現れ剣を振り下ろす試験官。しかしレントは体の軸を少しだけずらしその振り下ろしを避ける。


「ッ!今のを避けるとはなかなかやるね!」


先手必勝らしく一撃で決めようとしたがカウンターを恐れて踏み込みが甘くなり避けられてしまった。


「今度はこっちの番だ」


レントは縮地を使いお返しだと言わんばかりに剣を真っ直ぐ振り下ろす。


「!」


直感的に距離をとる試験官。一瞬でも遅ければ今の振り下ろしで決着が着いていたかもしれないと背筋に冷や汗が落ちる。


「すまないね、卑怯かもしれないがこちらにも試験官としてのプライドがある。なので魔法を使わせてもらおう。」


試験官は自分に魔法によるバフをかける。


(ふむ、今かけたのは身体強化と加速アクセラレーションか...)


しかしまだまだ遅いな、と一言つぶやき自身に身体強化をかけてから試験官の後ろに周りこみ首筋に剣を軽く当てる


「俺の勝ちだ」


そうして、レントの勝利で実技試験は幕を閉じた。



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