第120話 ハイレグ男の本気
『聖剣デュランダルを所持していない状態で敵対勢力を感知しました......固有魔法[フィジカルアビリティアップ]を発動します』
システム音のようなものが聞こえると体がかなり軽くなるのを感じた。
「あんたは強そうだから最初から30パーセントくらいの力で戦ってあげるわ!」
ハイレグ男は鞭のような鋭い蹴りを繰り出してきた。あまりの速さにガードが間に合わず攻撃が直撃した。
......やっぱり痛くない!
「な、何なのこれ!」
ハイレグ男は吹っ飛ばされたように空を舞う。
『固有魔法[フィジカルアビリティアップ]中に敵からの攻撃を受けたため固有魔法[オートリベンジカウンター]を発動しました』
よし! このまま場外に落ちれば私の勝ち......あれ? 勝っていいんだっけ?
「空凝結!」
ハイレグ男は空中に見えない板でもあるかのように空中で立っていた。さっき何か叫んでいたからおそらくそのせいなのだろう。
「やるじゃないの......悪かったわ手加減して。今度は100パーセントの力で......手も使って攻撃するわ!」
ハイレグ男は空中の足場を蹴るようにして一気にこちらとの距離を詰める。そして、そのまま地面に向かって手を槍のように突き出して闘技場の地面を貫く。
「なに......これ?」
私は目の前の光景を見て唖然としてしまった。ハイレグ男が貫いた地面には隕石でも落ちてきたんじゃないかと思えるほどのクレーターができてしまったのだ。
......ってもはや人間に向けて使う技じゃないでしょ! ちょ......これ魔法で防げるの!? 死ぬって! これマジで死ぬって!
「それじゃあ......第二ラウンドといこうかしら!」
ハイレグ男は殺る気満々にこちらに近づいてきた。
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