第98話 強い仲間が必要だ
「カーミラ、何か手伝おうか?」
「大丈夫です。マコトさんは椅子に座って待っててください」
なんだか悪い気もするけどそう言われてしまったので仕方なく席に座って待つことにした。
カーミラは目の前のテーブルに手際よく料理を用意した。タイミングを見計らったようにアヤナが眠そうに瞳をこすりながら歩いてきた。
「おいしそうな匂いがするわ」
寝起き最初の言葉がそれなの!? この子の食事の順位がいかに高いかが分かるよ。
「アヤナさん、おはようございます」
そんなアヤナの姿を見つけてカーミラが挨拶をした。
「おはよう......昨日はいろいろあって疲れたからぐっすりだったわ」
アヤナが挨拶したのでそれに反応して私とカーミラの母も「おはよう」と挨拶を返した。
ぐっすりな理由は私の使った睡眠魔法のせいかもしれないけどね!
全員揃ったところで朝ごはんを食べ始める。食べ始めてすぐにカーミラが話し始めた。
「マコトさん、いよいよ魔王との戦いですね......強い仲間を集めてから戦いますよね?」
ローズであれだけ強かったんだし、さすがに魔王と戦うとなれば仲間も必要か......
「そうだね......腕利きの冒険者の仲間を探す必要がありそうだね」
「僕も魔王との戦いでは役にたたなかもしれませんけど仲間探しなら手伝いますよ!」
「ありがとうカーミラ」
腕利きの冒険者か......自分で言っておいて何だけどそんな強い冒険者はどこにいるんだろうか。
「腕利きの冒険者を探しているの?」
カーミラの母が私たちの会話を聞いて声をかけてくれた。
「はい。どこかに強い冒険者いないかなって思いまして......ははは。そう簡単には見つかりませんよね」
「冒険者か分らないけどこの街に『キング』って呼ばれているすごい人が最近話題になっているわよ」
キング......なんだか名前を聞いただけでも強そうな感じがする。
「ありがとう。カーミラのお母さん、あとで探してみます!」
よし! これで最初にやることは決まったね。
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