第75話 恋愛指南
「それより注文しよう。カーミラは注文するもの決めた?」
「はい。僕のほうは決めました」
「じゃあウェイトレスを呼ぶね。すみませーん!」
「はい! ただいま!」
私がウェイトレスを呼ぶと元気よく返事をしてすぐに伝票を持ってこちらにやってきた。
「ご注文は何になさいますか?」
ウェイトレスはペンを取り出しメモをとる準備をする。
「ええっと、このカルボナーラください。カーミラは?」
「僕はナポリタンをお願いします」
私とカーミラが注文し終わるとウェイトレスは伝票に注文を書き込む。
「カルボナーラとナポリタンですね。少々お待ちください!」
ウェイトレスは一礼して厨房に戻っていった。
「あ、ミリムの注文忘れてた......」
「すみません。僕も自分のことに夢中で......ミリムさん、注文は......」
私とカーミラはミリムのほうを向くと。
「ははぁ~ミリム様、是非とも私にその極意を教えてくださいませ~」
何とシオンがミリムに土下座していたのだ。
私たちが注文しているわずかな時間に何があったんだろうか?
「わしに任せればシオンにも彼氏を作ってやるのじゃ! 感謝するのじゃ!」
ミリムが偉そうに両手を腰にあてていた。
私はミリムがモテるとか全く信用できないので聞いてみることにした。
「へぇ~。ミリムってそんなにモテるの?」
「もちろんじゃ!」
「今まで何人くらいと付き合ったことあるの?」
「わしみたいな高嶺の花に気安く男どもが声をかけるわけないのじゃ」
「つまり誰とも付き合ったことないと」
「もちろん......へぶっ!」
顔にいくつもの怒りマークが見えるくらいのシオンがミリムに渾身のチョップを食らわせていた。
「乙女の純情を弄びやがって! ぶっ殺してやるわ!」
シオンの怒りはごもっともだと思わずにはいられないね。
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