第28話 なんといっても腹筋が魅力ですね

 やはり今回の魅力と言えばあの引き締まった腹筋ね。

 是非ともあの腹筋は触らせてもらいたい。

「どうした怖気づいたのか? ならばこちらから攻撃させてもらうぞ! 煉獄の炎! フレイムキャノン!」

 赤黒い炎がこちらに向かってすさまじい速度で近づいてきた。私はその攻撃速度に驚いて一瞬避けるのが遅れてしまった。

『固有魔法[オートマジックカウンター]を発動します』

 システム音のような声が聞こえると私の周りにバリアが貼られ、赤黒い炎はシルバに跳ね返る。

「ぎゃぁああああ!!」

 いつも通りと言うべきかシルバの放った魔法は自身が受けることとなった。

「さすがマコトさんだ! いつものように魔法を跳ね返したぜ!」

 しかし、さすが魔王軍幹部と言うべきかすぐに立ち上がってきた。

「くっ......まさかそんな技を持っているとは。ゴルドーを倒したというのもどうやら嘘でもないかもしれん。ならば接近戦で戦うまでだ!」

 そう言ってシルバは一気に距離を詰めてくる。

 だが、それはこちらとしても願ってもいないチャンス。

 何故ならシルバの腹筋を堪能するには近づかないといけないからね!

 私もシルバの方に向かって走り出す。

「何!? 人間の方も我に近づいてきただと......面白い! 我を楽しませてみろ!」

 シルバは拳を振り上げ私に向けて振り下ろしてきた。

 私はその攻撃を横に跳び回避する。そしてそのまま後ろに回りシルバのお腹の腹筋を割れ目を人差し指でなぞるように触った。

「はぁあああん!!」

 崩れるようにシルバはそのまま地面に座りこんだ。

 だが、私はそこでやめなかった。今度は手のひらで腹筋の感触を味わうように撫でまわした。

「やめ、やめ、やめろー! そんなことされたらいっちゃうぅううう!」

 シルバは力尽きたかのようにあおむけになって倒れた。

 なかなかの良い感触でした。やはりイケメンの腹筋というだけで心が穏やかになるよ。

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