第21話 好きなタイプは?

「なるほど......その街の調査に行ってみたいと」

「はい」

 私は魔王の手先の手掛かりを探していることをレイラに説明した。

「アタシがあなたを守ってあげる」

 グッジョブポーズをしながら奥歯を光らせてアピールしていた。

「あはははは......」

 私は思わず苦笑いをしてしまった。

 早速ギルドを出てその街に向かう。

 向かっている最中にレイラに突然話しかけられた。

「そう言えばお兄さんの名前聞いてなかったね。何て名前なの?」

「私の名前はマコトです。よろしくお願いします」

「マコト......なんていい名前なんだ」

 上を向いて目を閉じてそう呟いた。

 そんなにいい名前かな? 私は別に気に行ってはいないけど。

「ところで好きな異性のタイプを聞いてもいいかな?」

 好きな異性のタイプだと......私はイケメンの種類によらず誰でも平等に愛せる自信があります!

 なら、その中で共通するイケメンのタイプを答えるのがいいかな?

「そうですね。顔がいいのは絶対、そして私だけに優しくて、それでいて私だけを好きでいてくれる人ですね」

「つまり、それはアタシのことね」

 爽やかな顔でレイラは答えた。

 いや、まったくそんなつもりはないよ。

 そもそも性別が違う時点でタイプ以前の問題だよ?

「ちなみにアタシの好きなタイプはお兄さんみたいな人だよ」

 こんなセリフを言われたら男の人はドキドキするんだろうか?

 今の私は全くドキドキしないけれど。

 返事に困ること言わないでほしいな。

「ちょっと、何でそこで黙りこむかな? もしかしてドキドキしちゃった?」

「いいえ全く」

「ちょっと、何でそこは即答なの!?」

 そんなやり取りをしている間に問題の魔王の手先が来たと言う街に到着した。

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