第14話 王都に向かう
バランさんは詳しい話を王都へ向かう道中話してくれるそうだ。
王都には馬車で移動するのということだが馬車の数の都合上多くの冒険者は一緒に来ることができなかった。
なので立候補者の中からあと2人だけ一緒についてくることになった。
その2人というのが2人とも私の知り合いだった。
「マコトさん、俺たちの力で魔王の手先なんてさっさとやっつけましょう!!」
1人目はヤクモだ。最近ではすっかり私の子分みたいなポジションになってる。
いつの間にかしゃべり方もそうなっているし......
「私、絶対にマコトさんを惚れさせてみせますから!!」
2人目はアヤナだ。なんで連れてきたの? 魔王軍倒しに行くつもりないじゃん......
そもそも私はレズじゃないから惚れるわけないじゃん。
馬の足音がいいリズムを刻んでいて子守歌代わりに聞いていたら寝れそうだ。
「話を始めてもよいだろうか?」
バランさんが話を切り出した。
そうだった!! 王都に向かう道中に話すことになってたんだった。
私は両頬を2、3回ほど叩き目を覚ました。
「どうぞ」
「実はな......ぐぅ......」
え? 今何か「ぐぅ」って聞こえなかった?
バランさんが安らかな顔をして寝ていた。
自分から話しかけておいて寝るなよジジイ!!
「騎士長起きてください!! ダメか......騎士長は1度寝たらしばらくは起きないな......すいませんね」
隣に控えている兵士が起こそうとするが諦めて、私たちに平謝りをしている。
まあいいか。私にとってはイケメンかどうかさえ分ればそれだけでいいや。
「王都までは3時間くらいかかりますから皆さんもお疲れでしたら寝てても大丈夫ですよ」
兵士がそう言うのでお言葉に甘えさせてもらうか。しばらく時間もかかりそうだし私も寝ることにする。
馬の足音を子守歌代わりに聞いていると私はすぐに寝てしまった。
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