第11話 逆ハーレムの夢
私は今、フロントダブルバイセップス(※ボディビル用語)やサイドチェスト(※ボディビル用語)が美しくポージングできそうなほどたくましい筋肉を持っている男たちに囲まれている。
これぞまさに逆ハーレム!! これこそ私が望んだ世界!!
しかし......2つだけ納得できない点がある。
1つめは周りにいる男たちが不細工なところだ。
イケメンじゃないと逆ハーレムでも嬉しくないよ。
私は顔にはこだわるタイプなの。イケメン成分が不足しているのでイケメンの追加をお願いします!!
そして2つ目は......
「マコトさんが逃げないようにそっちを固めてくれ!!」
ギガントドラゴンに向かう道中、ほとんど護送される犯人役みたいになっていることだ。
逃げないからこの包囲網はやめてくれ......と言いたいところだけど私はドラゴンに会う前に隙を見て逃げ出す気満々だけどね。
「ドラゴンと戦う前にトイレはすませておきたい。先に行っててくれ」
「ああ、分ったよ。後から追い付いて来てくれ......とでも言うと思ってるのか?」
ちっ......失敗か。
冒険者の刺さるような視線を感じながら私は思考を働かせる。
他に何か良い手はないだろうか?
そうだ!! アニメとかでよくあるやり方で行こう。
実際にはそこいないけど指をさして「あんな所に○○が!!」というやつだ。
「あんな所にドラゴンが!!」
私は右の方向に指をさして言う。
「ギャォオオオオ!!」
本当に......いるだと......
私の指差した方向にドラゴンがいたのだった。
ドラゴンの追加は注文してませんけど。
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