第382話 再会?
僕はマコトの前まで移動して再び会話を始める。
「マコト、君はイケメンに興味があるらしいね?」
僕は先ほどと同じような口調で尋ねる。
「ちょっと! ふざけたこと言わないで!」
マコトはさっきまでの様子とは変わって怒りをあらわに叫んだ。もしかして、何かイケメンに恨みでも......!? タマの馬鹿! イケメン好きって言ったからこの作戦を実行したというのに!
「イケメンが好きじゃない人間なんているわけないでしょ!!」
女の子が可愛い子が好きなのはよく聞くけど、男はみんなイケメンは好きじゃないからね? そんな当たり前のこと見たいに言われても......などと正論を言ってもしょうがないからここは同意しておこう。
「だよね! そこでさ! 僕のいた世界にはとんでもない超イケメンたちがいるんだよね。それも、10人もね! もしも、僕たちの仲間になってくれるというのなら紹介してあげてもいいんだけど?」
「仲間になる代わりに紹介だって? そんなこと言われてこの私が......」
マコトは体をピクピクさせている。もしかして怒らせてしまったのだろうか? 『イケメンという餌で釣るんじゃない!!』みたいな感じのことを思っているかもしれない。
「当然仲間になるに決まっているでしょ!!」
おっと......マコトは頭の方は悪いのかもしれないぞ。僕にとってはありがたいんだけど!
ユウとタマは頭を抱えて呆れていたがこの際この2人に構っている暇はない! これで状況は逆転した!
「アフロディテ! これで僕たちの勝ちだ!」
「はぁ? 私にはどこがあなたたちの勝ちか理解できませんね......ここに居る者は動くことを禁止する。ただし目と口は動かすことを許可する」
アフロディテがそう言うと僕の体が動かなくなってしまった。アフロディテのワールドオーナーに似たあの力をまた使われたのだ。
「状況がさっきと同じ状態に戻っただけでしたね......いえ、正確にはさっきの方がまだ良かったかもしれませんが。ねぇ? ヒロト」
アフロディテは後ろを振り向くと、階段から降りてくる足音が聞こえた。そしてしばらくするとその足跡の人物の姿が見える。
「ダイスケ!?」
階段から降りてきた人物を見て僕は親友の名前を叫んだのだった。
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