第381話 確かBLに興味があるんだったよね?

 他に何かマコトの気を引く方法はないだろうか......そういえば以前にユウがリアルBLを楽しんでいたとか言ってたな。はっ!? そうか! こっちにつけばBLを楽しめるぞ的なことを言って勧誘しよう! やっぱり僕は冴えているぞ!

「マコト、君はBLに興味があるらしいね?」

「え? 別に興味はないけど?」

 即否定されてしまった。僕は後ろを振り返りユウの方を向いたが不思議そうな顔をしている。

「ちょっと一旦タイムで! ユウ、詳しい話を聞きたいから向こうで話をしようじゃないか」

 僕はユウに顔を近づけて後ろの方を親指で差して合図をした。

「何か顔がちょっと怖いよ、アイネ君。きれいな顔が台無しだからそんな顔をしちゃいけないよ」

「ごまかすんじゃないよ! ちょっとこっちに来て!」

 僕はユウの腕を引いて無理やり連れて行った。そして声が聞こえないくらいにはなれたことを確認して話しを始める。

「聞いてた話と違うんだけど? BLに興味ないとか言っているよ?」

「そんなこと私に言われても困るんだけど? だってあっちの世界だと男とイチャイチャして楽しんでたんだから」

 ユウは右の頬をかきながら冷汗を流していた。

「それは単純にイケメンが好きだっただけだと思うのにゃ。もともとは女の子だったわけにゃから」

 タマが隣に居て解説をしてくれ......ってなんでここに居るんだよ!? マコトやアフロディテに聞かれなければいい話だから別にタマに聞かれても問題ないんだけど......

「よし! じゃあ作戦変更だ! 僕たちの世界の選りすぐりのイケメンたちでマコトをもてなしてあげると約束しよう! そうすれば判断力も鈍ってコロっとこっちに寝返るはずだよ!」

 僕は拳を握りしめて2人に宣言する。

「いや、さすがにマコト君と言えどそんなにあっさり寝返るかな......」

「そもそもこっちの世界のイケメンってあの残念王子たちのことを言っているのにゃ? 確かに正統派のイケメン王子もいるけど残念系王子も多いから広告詐欺みたいにゃから気が乗らないにゃ」

 おっと2人とも否定的だね......僕の冴えた作戦だというのに! これは2人を見返すためにも実行するしかないね!

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