第344話 勝利への確信
「ところで何でメルダリンの剣の攻撃効いているの? さっき物理攻撃は効かないって言ってなかったっけ?」
僕はメルダリンたちを指差しながら隣に居るユウに話しかけた。
「良い質問だね! 読者の人たちが混乱するといけないから説明しておこうか。さっき物理攻撃無効のバリアが貼られているって言ったんだけど、それはニオベが使っている魔法の力によるものなんだよ」
ユウは指を立てながら得意げに話し始めた。
「なるほど魔法か! それなら納得......いや、できないよ! 世界観的におかしいでしょ!」
さすがにこれには突っ込みを入れてしまった。
ああ、でもこれで戦いが終わる前に突っ込んだから死亡フラグ回避できたかな? ......いや、今はそっちの話はさておき。
「そりゃそうだよ。この世界に送られる際に進路希望に『魔法が使えること』と書いたら補正されるだろうからね。だけど、女神が魔法を使えてもおかしくはないとは思わない? だって、私が居たような魔法のある世界に転生者を送るときに魔法を使えるようにする必要があるんだから、当の本人である女神が魔法を使えても不自然はないよね」
ユウの言うことは一理あるな......魔法を使えない女神が魔法を与えることなんてできないもんね。
「なるほど......」
僕は自然とそう呟いていた。
「アイネ君、話を続けてもいいかな?」
「あ、うん。頼めるかな?」
「そこでメルダリンはまず物理無効のバリアを破壊する魔法を使用した後にあの剣で貫いたってわけさ」
ユウは親切なのか僕に合せて女神の名前じゃなくてメルダリン呼びで説明してくれた。呼び方が2つもあると紛らわしいもんね......その辺、ニオベも空気読んでメルダリン呼びして欲しいものだね!
「じゃあこれで不意打ちの一撃を入れたメルダリンの勝ちだね!」
「いや......そうもいかなそうだね」
僕の言葉を聞いてユウはメルダリンを指差した。
「雑魚が! 歯向かってきやがって!」
ニオベはボロボロのメルダリンの胸倉をつかんでいた。
えー! よそ見している間に何があったの!? さっきまですごく有利だったのにさ!!
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