第335話 始まってしまった戦い
「姫様、スザクは私が......」
メイド長が話そうとしたところで背後にマロン姫の姿が見えた。
「メイド長! 後ろ!」
僕はメイド長の後ろをを指差すとメイド長はすぐさま背後を振り向くとマロン姫の拳を手で受け止めた。
「私ほどではないとしてもあなたはかなり強そうだ。邪魔されないうちに倒させてもらう!」
マロン姫とメイド長がもはや人間同士とは思えないような動きをし始めた。
読者のみんな......ごめん! 解説は無理だ! だけどそれじゃあ読者のみんなに何が起こったか分らないだろうから僕が目で見て分かることだけ解説するよ。なぜかマロン姫は無傷のままなのに対して、メイド長は時間が経つにつれて傷が増えているんだ。一方的にメイド長がやられている......それだけは分かる。
「アイネ姫! こんなところで1人きりとは不用心なやつだな! オレがお前を人質に取ればザックス王子を抹殺することなんて簡単なことだ! これで姫様のオレへの評価もうなぎ上りだな!!」
いつの間にかボロボロ布が僕の目の前に居た。
しまった! 油断して......
「不用心はお前の方にゃ! こいつは私が何とかするから安心するにゃ」
「くっそー! 何でいつもオレはこんな役まわりなんだよ!!」
ボロボロ布のやつはすぐさまタマにナイフを突き付けられ捕獲された。
「ぷーくすくす! バカが居ますね! 敵を捕まえようとして敵に捕まるんじゃ間抜けとしか思えませんね!」
トメが自分の口に手を当てて笑いをこらえて......
「そう言うトメも危ないですぞ!」
鳥面の男はいつの間にか塀の上から叫ぶようにして伝えた。
「え、何? きゃあ!」
背後からスザクがトメめがけて発砲してきたのだ。
「コロス......みんな......コロス!!」
どうやらスザクは心を壊されているから敵味方の概念がなく、この場に居るもの全員を殺すつもりなのか。それを見越してか鳥面の男とコトリは塀の上に居るのだ。
「......ってあれ? ビャッコは?」
「くっ......さすがはスザク。オレの次に強いだけあって倒すのにも苦労するぜ......」
ビャッコは僕の隣で額の汗を拭っていた。
......っていうかその設定まだ継続中なんだ......誰がどう見てもビャッコじゃスザクには勝てないだろ。仕方がない......読者の人たちも期待しているだろうからそろそろ僕の能力の出番かな?
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