第318話 お寿司から手がかりを掴め!

 新キャラ登場シーンが流れたのは残念だが相変らずの険悪な雰囲気が続いている。コロナはお見合いを邪魔しに来たつもりはないのでカレンさんの言葉を冗談として受け取っているみたいだ。

 どうするんだよこの状況......

「コロネ様、失礼ながらクロワのことを追いかけた方が良いかと。預かっているメイドですから行方不明になってしまえば国際問題になる可能性があります」

「それもそうね。探しに行くわよ! クララ」

 コロネも納得したように頷いて、クララと一緒に部屋から出て行った。

 やはりクララは有能なメイドだ。この状況を察して上手い理由をつけ、コロネをこの部屋から出て行かせるとは......身体能力だけじゃなくても頭も回るようだ。

「それじゃお見合いを続けましょうか」

 カレンさんはご機嫌を治したのかニコニコしていた。

 え......お見合い? はっ!? そういえば僕はお見合いをしていたんだった......いや落ち込んでいる場合じゃない! カレンさんがいるんだから何かワールドオーナーの手がかりを得なければ!

「カレンさんに聞きたいことがあるんだけど」

「何かしら? 結婚式の日取りのことかしら?」

 カレンさんは相変わらずそっち方面にしか頭が働いていないのだろうか?

「あ、いえ......そうじゃなくてカレンさんはお寿司が得意料理なんだよね?」

「オスシ? ......何それ?」

 僕の質問にカレンさんから思わぬ答えが返ってきた。

「え? いやいや......コロネがカレンさんがよくお寿司を作ってくれたって言ってて......」

「何で私がコロネに手料理なんて振舞わないといけないのよ。アイネちゃん、コロネにからかわれたんじゃないの?」

 カレンさんは口元に手を当ててクスクスと上品に笑った。

 え? これはどういうことだ? コロネがあれだけ正確に作り方を知っていたからコロネは確実にお寿司を知っている。なのに作ってくれたはずのカレンさんがお寿司を知らない?

「はっ!? もしかしてアイネ姫様はお寿司が食べたかったアルか!? 申し訳ありませんアル......夕食にはお寿司を用意しますアル」

 凜風リンファは頭を下げて誤った。

 ......って凜風リンファはお寿司のこと知ってるのかよ!!

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