第311話 忘れていたよ……この世界のボケ属性の多さを!
「先ほどの技は岩の亀裂に向けて弾を放ち、亀裂を広げることで岩を砕いたものと思われます」
タマが分らないことでも当然のようにメイド長が解説をする。
「馬鹿にゃ! そんなこと人間ができるわけないにゃ!」
「いや......あいつ持っているあの武器なら1キロ先のわずか1センチしかない的にさえ弾を当てることができる。これだけ近い距離なら小さな亀裂を見つけて破壊することも可能だろう」
タマの疑問にビャッコが腕を組みながら答え......って!
「いや、何でビャッコはここに居るの? 前に出て戦わないの?」
僕は当然の疑問をビャッコに投げかける。
「え、え......っと、そう! 疲れたからだ! ちょっと休憩をしているんだ! 決して素晴らしい胸の鑑賞をしているわけではないぞ!」
ビャッコは僕とタマの胸を交互に見ながら......
「せめてごまかすなら今の失言と不審な行動をやめてからにしてよ! というかそんなくだらない理由でちゃっかり会話に混ざってきたのかよ!」
僕は突っ込みを入れずにはいられ......やっぱり思いっきり突っ込みを入れるとなんだか気分いいものだね。
「おっとこいつは手厳しいな......仕方がないさっさとスザクを止めるとしようか。ん?」
ビャッコが変な声を出したので僕も振り向くと何とセイリュウとゲンブが血を流しながら地面に転がっていたのだ。
「全く......こんなところで昼寝するなんて行儀の悪い奴らだな」
ビャッコが首を振りながら呆れていた。
「いや! 違うでしょ! 明らかにスザクに負けて倒れてるでしょ!」
僕はまたもや突っ込みを入れずにはいられなかった。
何だか今日は突っ込むことが多いような......はっ! 忘れていた......この世界にはボケ属性の人が多いんだった......
スザクはビャッコに銃口を向ける。
「これはまずいな。オレも本気で......スザクを殺すつもりでやらないとここで全滅しかねない!」
ビャッコも今までになく険しい表情でスザクを睨んだのだった。
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