第291話 バラさないで欲しいんだけど!
なんだかよく分らないまま流れでリーゼントたちも警護に加わった謎のパーティーメンバーでザックス王子の城へ向かう。
「おかしいな......」
スザクは馬車の中で1人頭を悩ませていた。
「全く......自分でもやっと頭がおかしいことに気づいたようね」
アスカは呆れたような表情でスザクのことを見た。
「うるさいぞ、オバサン! 貴様のような頭のいかれた奴に言われたくないわ!!」
相変わらず18歳以上の女性に対しては扱いがひどいようだ。
「またオバサンって言ったわね! 今度という今度は許さないわよ!」
「ちょっと! アスカ! その箒を何に使うつもりなの!! とにかく落ち着いて!!」
ナナリーはアスカを必死に取り押さえていた。一方のスザクの方は冷静に腕を組んでドンと構えていた。
「いい加減に話しなさいよ! ナナリー! あんたさっきビビっておしっこ漏らしてたでしょ!! こっそりパンツ取り替えているの見たんだからね!!」
「わー!! わー!!」
アスカがとんでもないことを暴露して、それを必死にナナリーがごまかそうとする。残念ながら馬車の中という狭い空間ではばっちり聞こえてしまったわけだけど。
そんなことより今気になるのは......
「スザク、おかしいって何がおかしいの?」
「良い質問だね。美幼女のアイネ姫様の質問には答えなければならないね」
相変わらず美幼女には優しいスザクだね......いやいや何納得しているんだよ。僕は自分が幼女だとは認めてないからね!!
「大したことじゃないんだが......あんなクズ盗賊団相手にキリン様が何で俺たち4人全員を警備につけたんだろうと思ってな。あのレベルの盗賊団なら1人いれば十分だろうから不思議に思ったんだ」
スザクは少し首を横に傾けながら答えた。
うーん。どうなんだろう。僕が姫様だから念には念をってことで4人全員つけたとだけじゃないんだろうか? まさかとは思うけど盗賊団からの警護と言うのは名目上の理由で他に理由があるとか......? いやいや......僕の考えすぎだろう。
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