第283話 この中で一番強いやつは誰だ!?
「騒々しくて申し訳ありません。自己紹介がまだでしたね......私の名前はキリン。ここの領主をやっているものです」
領主は丁寧に頭を下げて挨拶をした。
「領主殿が自己紹介をされたのだ、我々もせねばならんな」
グランドマザコ......じゃなくてゲンブは1歩前に出た。
......すでに性癖とともに紹介されているのだけどそれは言わないでおこう。
「まあ、オレは一度名乗っているが美幼女にしっかり名前を覚えてもらうためにもう一度してやるか」
スザクも1歩前に出る。
「では我々もだな」
ビャッコがそう言うとセイリュウと一緒に1歩前に出た。
4人とも1歩前に出ているから一列に並んでいるようにしか見えない......この後の展開はだいたい読めるぞ......
「オレの名はゲンブ。この街で一番強い男だ!」
「オレの名はスザク。この街で一番強い男だ!」
「オレの名はビャッコ。この街で一番強い男だ!」
「オレの名はセイリュウ。この街で一番強い男だ!」
案の定というべきか同時に自己紹介を始める変態's。しかも自己紹介で紹介することが全く同じという仲のいいこと......
「おいおいおい......誰がこの街で一番強いって? お前ら冗談は女の趣味だけにしろよ?」
真っ先に口を開いたのはセイリュウだった。そしてすぐにその言葉にスザクが反論する。
「なんだと? そのセリフ、のしをつけてそのままお前に送り返すぞ」
一触即発の雰囲気にキリンはあきれた様子を見せる。
......領主なんだから止めてくれよ!!
「ちょっと待ってください!」
意外にもアスカが手を挙げて話に割り込んでくる。
このタイミングでまさかアスカが止めに入った!? 実は君は意外と役に立つメイドだったのか!? 今までこの使えないポンコツメイドとか思っちゃってごめ......
「今から試合をして誰が一番強いか決めればいいんじゃないですか?」
ふむふむ、いい考えだ......って言うわけないだろ!! しかもアスカは何で名案風に言ってんだよ!!
「「よし! 勝負だ!」」
しかも4人ともやる気なのかよ!!
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