第282話 好みの女性は?
スザクを含め4人の若い男が部屋に入ってきた。
「貴様......年端も行かない子供にまた手を出していたのか? この変態め!!」
男のうち1人がゴミを見るような目でスザクを......ってこの人、キャサリンのお尻を触っている!? しかもキャサリンもまんざらではない女の顔になっているじゃないか!!
「ふざけるな、ゲンブ! このグランドマザコンめが!! お前のように還暦過ぎた女にしか興味がないやつに変態呼ばわりされたくないわ!!」
今度はスザクがゴミを見るような眼でキャサリンのお尻を触っていた男......ゲンブに詰め寄った。
「なんだと!? キャサリンさんの魅力にも気づけないとは可哀そうなやつだ......」
相変わらずゲンブはキャサリンのお尻を触りながら......っていい加減にやめろよ!!
突っ込みを入れたいところだが初対面なので今回は許してやろう......
「お前らいい加減にしろ! 女性の魅力は年齢じゃないだろ! なあ、ビャッコ」
「全くもってお前と同意見だ、セイリュウ。女性を年齢だけで判断するなど言語道断だな」
4人の若い男の残りの2人がスザクとゲンブを仲裁するように話に割り込んできた。
どうやらこのビャッコとセイリュウという男たちはスザクとゲンブよりはまとも......
「女の魅力はおっぱい! それも巨乳のな!」
「女の魅力はおっぱい! それも貧乳のな!」
セイリュウとビャッコはお互いに顔を見合わせる。
そして僕はこう考えざるを得なかった......この4人の中にまともな人など居なかったのだと。
「いやいやいや......お前は何を言っているんだ? 貧乳とかありえないだろ? ほとんど男じゃん? お前ホモだったの?」
セイリュウは人を小馬鹿にしたような顔でビャッコを横目で見た。
「いやいやいや......お前こそ何を言っているんだ? あんなのただの脂肪の塊だぞ? そんなに脂肪が好きならデブの男でも相手にしろよ?」
ビャッコも負けじと反論する。
「上等だ、ビャッコ......今すぐ死にたいようだな?」
「セイリュウこそ明日の朝日を拝みたくないようだな?」
お互いに腰にさしている剣を抜こうとする。
「そこまでだ! 客人の前だぞお前たち」
その領主の人の一声で4人は大人しくなった。
はぁ......まともな人が1人は居て良かった......
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