第183話 協力者を探してみよう
「あー暇だ......アリスも気になることだけ言って帰っちゃっうし」
僕はアリスから聞いた「この家にワールドオーナーの協力者が居る」という言葉が気になっていたのだ。
というか協力者って何だろう? 協力っていっても何を協力しているのか見当もつかない。
「考えてても仕方がない、今日はメイドたちや兵士たちとコミュニケーションをとるという名目で聞き込みにでも行ってみるか」
僕は早速部屋の外に出るとすぐに部屋の前にいたメイドに話しかけられた
「姫様、どちらに行かれるのでぇすか?」
振り向くとそこにはエリナが立っていたのだ。
そうか......僕の部屋の前にはメイドがいつも待機しているんだったね。
「ちょっとここで働いてる人たちとコミュニケーションをとろうと思ってぶらぶらしようかなと」
「それは素晴らしい考えでぇすね! 私がお供いたしまぁす!」
どうやらエリナも着いてくるようだ。だが、ちょうどいいまずはエリナと会話をしてみることにしよう。
「エリナ、この家には何人くらい働いている人がいるの?」
僕は歩きながら尋ねた。
「そうでぇすね......正確な人数は分らないでぇすが少なくとも100人はいると思いまぁすよ」
「え? いや、ちょっと待って100人って!? 多すぎるよ!!」
100人も調べてる暇なんてないよ! こっちはお見合いとか用事のない時間の間を縫ってしか調べられないんだよ!
「えっと......そんなことを私に言われても困りまぁすよ......国王様と王妃様がお決めになられていることでぇすから」
エリナは困ったような顔をしながら答えた。
うん。まあ、エリナに言ってもしょうがないよね......ごめん! エリナ。
そんなことを考えていると中庭の方が騒がしいことに気づいた。僕は中庭の見える窓まで移動して見下ろしてみた。
「......何あれ?」
メイド服を着た女の人が軽く数えてみても500人くらいは居たのだった。
「姫様、本日はメイド採用試験を行う予定となっておりまぁす。あちらにいらっしゃるのは採用試験の1次試験を突破した候補者たちでぇす」
へぇ、今日はメイド採用試験があるのか! いや待て。まさか......あの候補者たちもアリスの言っていた協力者の可能性があるんじゃないだろうね......
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます