第128話 前にも似たやり取りやったような
「ちょっとミランダと話があってね......そんなことより! アイネちゃん久しぶりね。元気だった?」
「え、ええ......まあ。シャーリーさんもお元気そうで......」
シャーリーはそのわがままボディと言っても過言ではないその体で僕のことをぎゅうっと抱きしめた。
「シャーリー様......羨ましいです。ボクも身分の差がなければ今すぐ抱きしめて差し上げるのに!!」
ミランダが涙を両目に浮かべて拳を握りしめていた。
抱きしめるのはダメなのに顎クイはいいのか? 顎クイは!? 基準は分らないけど男に抱きしめられても気持ち悪いだけだからある意味助かったよ。
「それよりもミランダ......何でいつも女の子らしい服は着ていないのかしら? あなたもまあまあ可愛いのだから可愛らしい服を着ればいいのに」
シャーリーは呆れたように呟いた。
「いやいやシャーリーさん。何でミランダさんが女の子らしい服着るのですか?」
まあ......クリスさんという前例がいるから僕はそれを否定する気はないけれど......
「何でって......女の子だから女の子の服を着るのは当たり前のことだと思うわよ?」
「女の子? 誰が?」
「誰がって......ミランダがよ。あっ......もしかして男だと思ったの? もう、アイネちゃんったら......私が男とこんなに仲良くするわけないじゃない」
シャーリーは僕の勘違いに気づいて笑いながら答えた。
「......ってデジャブ感あるんだけどこの展開!」
そう......性別が逆なだけでクリスさんのときと同じ展開じゃないか!
「アイネちゃん、どうしたの急に?」
「いえ......何でもないです」
急に僕が大きな声を出したので心配してシャーリーは声をかけた。
どうやら僕に男耐性がついたわけではなく男装の女性だったから気持ち悪くならなかったようだ。
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