第67話 これはまんざらでもないのでは?
「それじゃあ、アイネ姫姉ちゃん。質問してもいいかな?」
「うん。いいよ」
ボクが承諾するとチャーリーが何を聞こうか少し上を見ながら考えている。
「アイネ姫姉ちゃんはどんな人がタイプなの?」
おっと......かなり突っ込んできた質問をしてきたぞ。好きなタイプというよりそもそも好きな性別が違う時点でその質問ははっきり言って無意味なのだが......
さて何と答えようか......
そんなことを僕が考えているとガニアンはジェスチャーのようなことをしている。
自分を指差して、チャーリーを指差して、自分のほっぺに人差し指をあて、手でハートマークを作るサインを出した。
「なるほど! ガニアンさんは......チャーリー王子の......頬をつつくのが......好きか!」
「アイネ姫! 違いますよ! 何で分らないんですか!」
いやむしろ分った方がすごいわ!
「私はチャーリー君のような可愛い子が好きですよ!」
ガニアンはジェスチャーの内容を丁寧に説明しだした。もちろんチャーリーも聞いている。
......いや待てこれは使えるかもしれない。
「そっかぁ! ガニアンさんはチャーリー王子のことが好きだったんだ! お幸せに!」
「え、いや、そういう意味ではなく......えっと......つまり」
僕の言葉にガニアンは慌てた様子でなんとか言い訳をしようとしている。
おや? これはまんざらでもないような感じではないだろうか? 年は離れているけど応援するよ!
「ガニアンお姉さん、ごめんね。ぼかぁ、アイネ姫姉ちゃんのことが好きなんだ」
「ガーン!」
チャーリーの言葉でガニアンはショックを受けてしまったようだ。
「ガニアンさん。ごめん......」
僕は悪いことしてしまったなと思い謝罪した。
この展開は予想できなかったよ......
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