第8話 葉っぱ、嫉妬し激怒する

 私は、希望の世界に戻って来た。


…………


…………


アリスが、


アリスは、たしかワンピースの姿で、この世界に来たはず。


しかしアリスは、強い魔力を内包した黒いドレスアーマーを着ていた。


…………


たぶん、ミコ様に用意してもらったのだろう。


靄を抜けた私に、ドヤ顔してきた


「いいでしょう!!」と、心の声が聞こえてくようだった。


私に良く懐いた可愛いひ孫は、どこに どこにいってしまったのだろうか…………


嫌、それよりも 何故 服買ってあげてるんですか?


私には、葉っぱ一枚しか買ってくれなかったのに~~!!


恨みがましい目を、ミコ様に向けたら


ヤバッて、顔を反らした。


確信犯ですね、…………ミコ様


「危険な世界に連れてきてしまったお詫びに、このドレスアーマーをプレゼントした、決して剣の握り具合に歓喜して渡した物では無いから…………ね」


言い訳 下手すぎです。


文句を言いたい、「私も連れてきましたよね」 と言ってやらねば。


「」


く、魔力が尽きそうだ


「ミコ様、こちらの 身体に 戻してく…………ださい!!」


息も絶え絶えに、私はミコ様に伏して懇願した。



「タマ!」



ああ、ミコ様に吸い込まれる~~~   !!  ピン! 人差し指で弾かれたような


「はう!!」


戻った、私の身体に


自らの身体を抱きしめ、歓喜の涙!!


「ありがとうございます、ミコ様!!」


「うんうん、…………それじゃ 俺も着替えよ!!」


服を脱ぎ、脱いだ服を丁寧に畳んで棚に直すと、箱から黒髪のミコ様を取り出し


「じゃ!!」と、裸のミコ様は箱の中に2人で入って行った。


…………


…………


黒い髪のミコ様は瞼を上げ


「やっぱり、こっちの身体の方が落ち着くな~~」


…………


「…………そうでございますか」


箱に目を向けたまま、答えてしまった。


目が離せない、箱から…………


「取り合えず、私もアリスのように服が欲しいのですが」


「え!! いるの?」


「…………はい、お願いします」


一応私も羞恥心は有る、例え文化の違う異世界でも、出来れば服が着たい いや アリスのような魔力を内包した服が欲しい ほしいいいい のです。


「でも、俺も兄さんもパンツ一枚で生活してるよ」


そうですね、ラオ様も今はパンツ一枚でトレーニングしてますし、ミコ様も今はパンツ一枚ですね…………でも、欲しいです。


なので、ミコ様をジッと見る。


「仕方ないな~~、じゃ 普通の服屋さん行こうか」


ん~~~  普通の服屋あるんですね……、なぜ、最初に普通の服屋に連れて行かないのか、聞きたい だが 我慢 絶対飛んでも無い事いいだしそうだから。



「兄さん、外行くよ~~~!!」


「あ、その前に少しお時間を」


私は、ミコ様 ルシファー様バージョンの入った箱に向かい、箱を開ける。


ペロペロ


「エヘヘ~~~~」


変態がいた。


我がひ孫 アリス


ペロペロ


「エヘ エヘ エヘ」


こいつ、舐めてやがる!!


何処を、舐めてる それ犯罪 


「キャーーーー!!  覗きです 犯罪者です~~~~~!!」


私に見られているのに気付いたアリスが、私を指さし叫んだ。


頭に拳骨を落とした。


「お前が 犯罪者じゃ~~~~~~!!」







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る