第5話 降臨せし変態
黒い靄を抜けると、目の前に老いた私が静かに眠っていた、その横でひ孫のアリスが顔を伏せ嗚咽を漏らしていた。
ベットに横たわる老人の姿に、私は苦しさを覚えた。
頭髪は白く薄い、顔も血色は悪く目の周りは窪み皮膚は骨に張り付いた薄皮。
ん、ミコ様は?
…………いない
ドガッーーーーーン!!
凄い音が背から上がる、振りむくと
壁に大穴…………ラオ様が殴ったようだ、…………外は夜のようだ、暗い庭が部屋から漏れた光でわずかに視認出来る。
「キャーーーーーーーーーー!!」
後ろから、ひ孫のアリスの悲鳴
更に振り向くと、アリスが恐怖した目で、私とラオ様を見ていた…………そらそうなるだろう…………
外から、大穴を通して美しい音色が響てくる。
「「「「「ラッララーーーーーー、ラン♪ ランララ♪ ランランラン♪」」」」
厳かな感じなのだが、…………どこか人を馬鹿にしたような気分にさせる歌声。
そして、大穴から聖なる光が差し込み
妖艶な声が、優しく呼びかけてくる
「アリス、アリスよ」
アリスは、立ち上がりまるで光と声に魅了されたように大穴に向かって歩き出し、外に出た。
私も続いて、外に出ると。
フワフワと空に浮かんだミコ様が光輝いていた。
アリスは、ミコ様に誘われるように近づいていくと、両膝を落とし両手を組んで祈り頭を下げ、祈った。
「お爺様を、…………お助け下さい」
ミコ様を見ると、アラって顔してる。 予想通りのリアクションが変えてこなかったのだろう…………どうみても、何か悪戯する気だったのが真剣に対応され困ってる顔だ。
短い期間だが、私は知ってしまった。 ミコ様は…………天真爛漫…………そして、たぶん ○○だ…………
「…………おお、美し心優しき少女よ、さあ 顔を上げて。 私から性剣を受け取るが良い…………、あ、爺の方は、後でするから 今はこっち付き合って」
ああ、もう グダグダですねミコ様…………
アリスが顔を上げると
ミコ様の股間が光輝き、 …………剣が出てきた。
「さあ、受け取るが良い 我が性剣 エクスタシーを」
アリスの手に剣は、渡された
「さあ、剣を握り 振るが良い!! 闇を切り裂き 魔を滅せよ~~~!!」
アリスが剣のブリップを力ずよく握る
「あう~~♡」ミコ様の艶っぽい吐息が漏れる
…………
アリスが剣を振りだした
「オフ、オオオオ~~~ クルル~~~!!」
ミコ様が悶えだした…………、私は頭痛を感じ目頭を押さえた。
どうやら、…………ミコ様は身体の一部を剣にしたようだ。
美しい歌声が止まり、ギリシャ風装いの人モドキ達がラオ様の所に向かっていく。
ミコ様はまだ悶えている、 アリスは楽しそうに剣を振るい続けている。
人モドキは、ラオ様がパンツから出した、たぶん硬貨を貰い黒い靄に入っていく
視線をミコ様とアリスに戻すと
アリスの振る剣が光輝き、その刀身も長くなっている。
ミコ様が 「オフ!!オフ!!オフ!!」 言い出し
そして、剣先から光が放たれた
光は100m程飛ぶと地面に落ち、大爆発した。
…………庭が、滅茶苦茶になった。
「ふ~~、気持ち良くて楽しかった。…………さあ、屋敷に戻ろうか」
そう言って、爽やかな風を纏いミコ様は屋敷に向かって歩き出した。
それ犯罪だと思います、…………ミコ様
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