第10話 襲撃

俺は今日は遅番だから

今日の午前中は家でゆっくりしているよ


私はアルバイトを探してみようかと思います

大丈夫、仕事自体したことがないんじゃない


はい、でも頑張ってみます


私は、パートに行ってくるね


お母さん

いってらっしゃい


おい、こら、ここを開けろ

ドスン、ドスン、ガンガン


お前が村田優一か


はい


ボコ、ドス、ガン

こっちにこい


やめてくれ


やめてくれと言っているのか

やめてくださいだろ


やめてください


失神しやがったぜ

じゃあ、行くぞ


優一さん

ただいま


ああ

血痕が

どうして

優一さんどこに行ったのですか

お母さん、大変です


慌てないで

怪我して仕事に行ったのよ

きっとそうよ


翌日


優一さんが帰ってきません


おかしいね2~3日様子をみようか


一週間後


加奈さん警察に届けるから

心配しないで


はい

優一さんどこに行ったのですか

無事でいてください

門の前でまってますから


コツ・コツ・コツ


何の足跡だ、ここはどこだ

どうやら薄暗いから地下だろうか

下から不気味な笑い声が聞こえてくる

そういえば、昨日誰からか暴力を受けて

記憶がない

俺は一体どうなるんだろうか

死を待つだけか


コンコン

食事を持って参りました

お粗末ですが召し上がってください


ありがとうございます

ここはどこですか


申し訳ありません

それは申し上げることはできません


加奈さん、どうしているだろうか

また、鍋が食べたい

会いたいよ



数日後



勉さん、食事を持って参りました


勉さんとは


何事も秘密にしろと言われているのですが

あなた様があまりに主人に似ているものですから

間違えてしまいました

主人は同じ地下施設にとらわれています

かわりに、私が人質でここで働いているわけです

私は村上と申します


僕は村田と言います

ここはどこでしょうか


ここを脱出するいい方法はありませんか

あるには、ありますが2人で協力しないと出来ません

どうやってですか


はい、ここは2名の看守がいるのですが

毎週、水曜日にお酒を飲みます

かなり飲みますので私がお酒に睡眠薬を入れます

そうすれば意識がなくなりますので

看守が持っている鍵を取り上げて脱出するのです

近くにフェリーがでていますので

私が時間を調べていい時間に脱出しましょう

脱出する時が来ましたら連絡いたします

村田さん、今がその時です

行きましょう

鍵もとりました

急いで行きましょう


お互い無事にフェリーに乗れましたね


そうですね


村上さんはどうされるのですか


本当は主人をなんとかしたいのですが

どちらにしても会うことができませんし

しかも・・・・


おい、ここで待っていたぞ

こんな所まで逃げやがって


逃げましょう


よし、二手にわかれよう


あ、村上さん


駄目です早く逃げてください


私のことは気にしないで

いいから

早く


わかりました

なんとか逃げのびたけど

村上さんは

申し訳ないことをした

無事であってくれ

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