売るひと(終わった恋別視点)(短文詩作)

春嵐

壺を売るひと

 しあわせの壺を作ることができた。

 いつからこう、というのは無い。なんか、通販か何かで手に入れた粘土のやつをこねてたら、なんかできた。しあわせの壺。いや何も入んないからもはやつぼですらないんだけども。とにかく、これを売ると、買ったひとがしあわせになる。

 ただまあ誰も買ってくれない。買うわけないよね。だって自分が逆の立場だったら買わないもの。インチキ商法じゃんこれ。

 でも、ひさしぶりに昔のメンバーで居酒屋に集まることになったので、意を決してつぼを売ろうと思います。はい。

 4人いて、自分はその中のひとり。ひとりはいいとこのおじょうさまで、ひとりはわけのわからん仕事してるやつで、ひとりは真面目なやつ。

 さて。

 つぼを売るぞ。

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売るひと(終わった恋別視点)(短文詩作) 春嵐 @aiot3110

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