岡塚汲広の平穏な日常が変わった! 前編
ラフとは言っても、これで町中を歩いても
二階の自室から一階へ下り、洗面台で軽く顔を洗い、口をゆすいでから家族が
「へぇー。そんなのが
「
「お兄ちゃん間抜け~~」
記憶の中に、”ウソ記憶・生活に必要・要確認”という昨日までは無かった怪しげなものがあった。こんなことができるのはヤツしかいない。
家族の前で変な仕草や表情を
その記憶のあらましはこうだ。
太平洋に巨大隕石が
最初は高熱で近づけず、
そこで、有害物質の検査をし続けながらも研究チームは陸地に降り立ち、そこで信じられないものを見た。まるで地球人のような宇宙人、昨日授けると言っていたもう一人のステファニアであるアントネラ・オーフィールがそこには居たのであった。
(こんな三流週刊誌でも書かないデタラメシナリオでいいのかキスカさんよぉ…)
そこで、アントネラを本州へ連れて帰り、トンデモな世界の第一人者である
(とんでもない
1.アントネラの日本人としての戸籍及び住民票の作成。
2.新しい大地は日本の領土とし、アントネラが所有する。しかし所有地の税金は免除とする。
3.
4.
5.
6.その他詳細や不足分は
なお、この法案は、衆議院本会議、参議院本会議をとうの昔に全会一致で可決、成立されており、即時発行であったため、もう完全に有効になっていたりする。
(………
何てことしてくれたんだ!キスカのオッサン!
他はありがたいし今後の行動がしやすくなるため
周りの大人達の
披露宴は首都の高級ホテルの大広間と決定されており、テレビでの生中継もセッティングされており、日本国民のみならず、世界から楽しみやら
(うぎゃぁーーー!!!)
そこから出てきたのはステファニア ― アントネラだった。
白のロングスカートのワンピースに胸元に縫い付けられた小さめの青いリボン。以前のように、少しふわっとした感じの印象の服で、少し赤みがかった茶色でポニーテールにした髪で、髪を束ねたリボンも青、神秘的な青い瞳も健在だ。
あの、闇のミーティングルームでは見える角度が決まっておりしかも話し相手というか、ほぼ一方的に話すのはスキカであったため、チラ見する程度であったし、リンクしたときにはアントネラ自身の目で見ており、鏡なども見なかったため、リアル3次元のフル3Dの彼女を見るのはこれが初めてかも知れない。
会った瞬間ドキリとした。やはりスタイルは抜群で、何と言おうか、その、柔らかそうだった。
「…いつまで見てるのよ。そんなに珍しい?」
最初は視線が泳いでいたアントネラも、5分もじっと見つめられるとさすがに何か思うところがあるらしく、そんな不満を漏らしていた。
「何だか不安そうだね。あの、情報操作の件かい?僕の部屋で話さないか?」
「
「この世界でも
二人うつむいて赤くなる。しばし
「そ、それにいきなり婚約だの結婚だなんて… いくら何でも急すぎだよな?」
「私はそれは平気。親からいきなり顔も見た事のない相手と政略結婚だって覚悟していたし。だってこれでも貴族の娘だもの。それより少しは気心の知れた
二人はまたうつむいた。二人は
「俺の事どう思ってる?」
「えっ?」
またも
「俺の事好きか?」
「あ、あの…」
「好きかって変だよな。まだ会って日が
しばし沈黙。すると、今度はアントネラから
「す、好きよ。 友達程度にはね」
しばし沈黙。
「そうか」
それだけ言うのであった。
そして、二人は家族の待つリビングへ下りるのであった。
*
「遅いぞ二人とも」
「二人で朝っぱらからおっぱじめてるんじゃないかと思ったよ」
「「なっ!」」
いきなりの妹からの先制口撃であった。
「お… おっぱじめるって何かな?」
「小さい、それも女の子の口から言わせるつもり? これでもオブラートに包んだつもりなのよ? せ…」
「ちぇっ。いつもは周囲の目も気にせず二人だけの空間を作ってラブラブなのに、何で今日に限ってそんなに
よそよそしいの?
何だか今日は変だよ」
(あのスキカの
*
最初はアントネラは
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