岡塚汲広の平穏な日常が変わった! 後編
式は、
アントネラはスキカと出会ってからは、宗教観は、変わってしまった、というか揺らいでしまった。しかし、元々、別の宗教を信仰していたアントネラにとって、一神教で、他の神を
それで、多くの神を許容する神前式になったのである。しかし、今現在、元の宗教を
少し赤みがかった茶色の髪を、
神前式自体は通常、身内だけで行う。岡塚家は総出。しかし、カンデラ家側からは出席者はいなかった。
掃き出し窓の魔法を使えばこちらに来ることもできなくはないが、あちらでも式があることだし、子供が二倍、二倍!だと周りの混乱もますます大きくなる。その姿を、アントネラは
各々の世界での結婚式が終わればそれぞれの世界の異質な部分を互いに送り合うことは、スキカに言われた事もあるが、
「これも嵐の前の静けさ… と言うのかな?」
指名され、二つの世界を混乱させる側に回った
*
式が終われば、披露宴である。こちらもやはり、岡塚家側の出席者ばかりで埋め尽くされ、カンデラ家側の出席者はいなかった…かに見えた。
しかし、世紀の異質カップルを見ようと記者やらが集まり、カンデラ家側の席を埋め付くし、岡塚家側とほぼ同数となった。そこで執り行われるのは、そう、テレビ生中継の披露宴。
司会はそのテレビ局の新人アナウンサーだった。式が始まり、一通り会場を温てくれた。
「それでは、新郎の岡塚
式場最奥の扉が開く。新郎・新婦、カチコチに緊張しながら入場する。二人は、一段高い最前列の席へと着席する。アントネラの両親が居ないので、両サイドには、
*
新婚旅行は無かった。
二人は
疲れていた。
皆、簡単に風呂に入り、自室にて就寝となった。結婚届はまだである。そこに
後日、
「婚姻届下さい」
「何枚ですか?」
(あぁ、書き間違ったとき
「3枚お願いします」
「まぁ♪もうお3人さんと結婚を同時にされるのですね♪」
「いえ、書き損じ用も含めて3枚です」
「それでは3枚お渡しします。カッパとか人魚とかツチノコなど、人外の方との結婚も、一応届けて下さいね♪」
「はぁ? いえ、そんなヤツとの結婚はあり
カッパとか人魚とかは百歩譲ってまぁ、分かる。でも、ツチノコと結婚はねぇだろ!
スキカさん、あんたとんでもない
心の中であらためて思う
(婚姻届はもらった。しかし、用紙をもらうだけでSAN値まで削られるとは…)
これから歩む道の
そして、家族の皆(みな)が
*
家族が全員
*
「婚姻届を提出に来ました」
そう言って、二人で持った
果たして婚姻届は難(なん)なく受理された。実にあっけなく。
(あの昼間に対応し、奇人扱いしてくれた受付のお姉さんが、スムーズに受付が済むよう何か準備してくれたのかな?)
そう思う
*
自宅へ戻ると
「お父さん、お母さん。16才でとか、無理な結婚を許してくれてありがとう」
「役所がうるさ… 、いや、結婚おめでとう。これで、名実ともに夫婦になったな。二人が幸せになれるよう、手助けもするし、祈っているよ」
「
ひとしきり
*
「はぁい。開いてますよ」
現われたのはアントネラだった。パジャマ姿で、なんか、先ほどとは
「あちらでは、もう、済ませちゃったみたいだし、今から… その… する?」
もうすでに、結婚しているわけだし、断る理由は無かった。
*
「お休みなさい」
「お休み」
自室へ向かうアントネラであったが、何だか満足したような、不安が
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