第十話 もう一つの恋
お盆明け。この前の海でのお詫びでみんなにご馳走するため、オレたちはとある高級焼肉店にやって来た。
「本当にここで良かったの? もっと安いところの方が……」
「いえ、みんなは俺の命の恩人なのでこれぐらいさせてください。それにお金のことなら心配しないでください。最近臨時収入があったので遠慮なくどうぞ! 」
オレの財布を心配そうに眺めるみんなにそういうとオレはふん! と胸を大きく叩いて見せた。
「そういうことなら遠慮なくいただくわね。店員さん! 上タンに特上カルビに特上ハラミ、それにこの超豪華ユッケお願いしまーす」
「あー、私もユッケ食べたい! 」
「私も! 」
あれあれ? 遠慮なくとは言ったけどそんな勢いで頼む?
その後も会長がどんどん注文し、テーブルの上は肉で埋め尽くされた。
「さぁ、食べるわよ! 」
正直、オレは女子を見くびっていた。イメージそんなに食べないだろう。肉も言うて十枚も食べればお腹いっぱいになると思っていた。
だが違った。肉を食べる彼女たちはまるで野生のライオンのよう。一心不乱に肉を食べている。
お金は多い目に持ってきているがだんだん心配になってきた。
だが、お金のことなんてどうでもいい。オレは今日みんなに聞きたいことが一つある。
みんなが肉を堪能し、一息ついたところでオレはこの話を切り出した。
「あのさ、俺が溺れた時、心肺蘇生してくれたの誰? 」
その一言でみんなの箸が完全に止まる。
みんなの顔がこっちを向き、目を見開いている。
みんな、何それ知らない。と顔が喋っている。
「確かあの時たっちゃんを助けたのって……」
キャー!
心菜がそこまで言ったところで個室の外から女性の叫び声が聞こえ、その後火災報知器が店内に鳴り響く。
「何事だ! 」
「お客様! お食事申し訳ありません。ただいま店内にて火事が発生したため、私に続いて避難をお願いします」
「わ、わかりました」
オレたちは直ちに自分の荷物を抱え、店員さんに続いて店外へと避難した。
外に出てみると店内から黒い煙が上がっており、周りには野次馬もやってきていた。
どうやら原因は客が吸っていたタバコを座敷に落としたことらしい。不幸中の幸いで焼肉屋だったため、消火器などの火を消す手段は揃っており、店全焼のような大事件にはならずにすんだようだ。
事が一段落すると店長らしき男性がやってきて、謝罪と今回のお代はいらないと伝えに来た。
まあ、何はともあれ人が死んだりしなくて良かった。
この後オレたちもそのまま現地解散。結局、事件直前に話していたオレに心肺蘇生をしてくれたのが誰かは聞きそびれてしまった。
1
「はーい。というわけで本日のお相手は宇佐美きなこでした! みんなー、来週も見てねー。バイバーイ」
マイクの電源をオフにすると大きなため息をひとつ漏らした。
「全く、みんなの理想を演じるのは疲れるわ」
アイドルという職業上みんなが私に癒しや興奮を求めているのはわかっている。だからいつもニコニコ笑顔でみんなの前に立っている訳だが、私も今は一人の恋する乙女。お仕事は大好きだけどもっと青春らしいこともしたい。
「きなこ。来週予定していた地方のロケが向こうの不祥事でなしになった」
小瀧の報告でスマホのカレンダーを確認すると地方ロケの下にもう一つ予定が書かれている。
(この日、白夜様が沖縄に行く日だ)
何気なしにその先の予定を確認すると二日間は空白でロケの日を合わせると三連休になっている。
「小瀧、来週のロケの日から沖縄に行くわ。飛行機手配しといて」
「承知しました」
神様が与えてくれたとも思えるこのチャンス逃す手はない。
「さて、じゃあ帰りますか」
私は帰りにショッピングモールで買い物をし、家に帰った。
2
「着いたわ! 沖縄」
空港を出ると眩しい太陽と綺麗な海が私を出迎える。
「やっぱり芸能人の夏はこうでなくちゃ」
麦わら帽子とサングラスで身バレにも気を使っている。我ながら完璧。
「さて、とりあえず荷物をホテルに預けて白夜様でも探しにいきますかね」
今回の沖縄は小瀧が打ち合わせやらなんやらで忙しいらしく私一人で来ている。
一人、白夜様を探すために助っ人を用意しているが現地に一人はなかなか心細い。
「いや! 心細いのは今だけ! 白夜様に会えたらそこからは楽しいことだらけじゃない! 頑張るのよ、きなこー」
気合いを入れ直し、ホテルのフロントに荷物を預けると、早速白夜様の助っ人に電話をかけた。
『 もしもし』
「あっ、天国せんぱ~い」
『 はぁ。なんだ』
(今、こいつため息つきやがったな。せっかく私が可愛い後輩を演じてやってるのに)
今すぐ文句の一つでも言ってやりたいところだが、ここはイライラを抑えて、可愛い後輩を演じ続ける。
「もーう、先輩ご機嫌ななめですかー? 」
『 お前のせいでな』
「またまたー。でー、先輩にお願いがあるんですけどー」
『とりあえずそのぶりっ子口調やめろ。鼻につく 』
(好きなように言わせておけば――。そっちがそう望むならやめてやりますよ)
「私、今沖縄にいるんですけど、白夜様の居場所を知りたいのでそれとなく聞き出して」
『 はあ? お前今沖縄いんの? 白夜の居場所なんて小瀧さんなら一瞬で特定できるだろ』
「小瀧は今回仕事で一緒じゃないの。居たら先輩になんて頼らないわよ」
『なんかムカつくからもう電話を切ってやりたいぐらいだが。そうだな 、貸一ならいいぞ』
「それでいいです」
即答すると先輩は少し驚いたような間のあと『 ちょっと待ってろ』と言って電話を切った。
数分後。先輩から一件のURLが送られてき、それを開くと沖縄の大衆食堂の地図が表示された。それからすぐに追加で白夜様がお昼にこの大衆食堂を訪れるという趣旨の文が送られてきた。
「よーし、行動開始よ」
お昼まで時間がそんなにある訳ではない。私は早速その大衆食堂へ向けて出発した。
3
ガシャリ。
「はぁ? なんでお前がここに……」
私の入店から十五分後。店の扉を開けた白夜様が驚きの声を漏らし、私を見つめる。
「あら、白夜様。こんなところで会うなんて奇遇ですね」
「――そういうことか、またあいつか」
(一瞬でこの状況を理解する白夜様、素敵! )
頭を抱え、少し考える白夜様に店員さんが近づいていく。
「いらっしゃい。今ちょっと混んでるから二人知り合いみたいだし相席でいい? 」
「いや、俺は――」
「はい! 全然大丈夫です! 」
店員さんの提案を拒否しようとする白夜様を先回りし、相席の了承の返事をする。
「さあ、白夜様こちらへどうぞ。ここのゴーヤチャンプルー美味しいですよ」
「はあー。ゴーヤは苦手なんだ。別のをくれ」
白夜様は諦めたようなため息を一つつき、私の向かいの席に腰を下ろす。
もっと抵抗されると思っていたからなんだか拍子抜けだ。
「白夜様はこの後どちらに行かれるんですか? 」
「あ、ああ。飯食ったら今日は首里城を見に首里城公園に行こうと思ってる」
「白夜様、体調でも優れないんですか! 」
普段の白夜様と人が違いすぎて思わずそんな失礼な声が出てしまう。
「なんでだ」
「だって、白夜様いつもはもっとドライな反応しかしてくれませんし、それにいつもなら私がなにか聞いても面倒くさそうにはぐらかすじゃないですか」
「面倒なのは変わらんが、せっかくの沖縄だ。お前に思考する時間と脳の容量がもったいない」
「うっ、なんだかいつもより酷い気がしてきました」
「気じゃない。酷いんだよ」
「うっ……」
(追い討ちをかけてくる白夜様。容赦がなくて素敵! )
さっき頼んだ料理が運ばれてくると早速食べ始める白夜様。そんな白夜様に私は無言で見つめ、口を 開けてみる。
「なんだ、水槽の金魚が餌を食う時みたいなマヌケな顔をして」
「あーん」
「ふざけてないでさっさと食え」
「もーう、白夜様のいじわる」
いくらいつもより優しい白夜様でもさすがにあーんは無理だった。
白夜様は黙々と食し、食べ終わると立ち去るのかと思いきや、スマホを取り出し操作し始めた。
「ん? 白夜様行かないんですか? 」
「お前を待ってるんだろ。さっさと食え」
「えっ! 白夜様どうしたんですか! やっぱり今日おかしいですよ! 」
信じられないセリフに思わず突っ込んでしまう。
「ただの気まぐれだよ」
「気まぐれですか……」
「ああ、そうだ」
それ以降会話をすることはなく、私が食べ終わると二人で店を出た。
4
タクシーに乗って首里城公園に着いた私たちは首里城を見ようとしたのだけど――
「……人、多いですね」
「まあ、夏休みだしな。しかもお昼過ぎで一番混む時間帯だ」
「どうします? 一旦別の場所行ってまた戻ってきます? 」
「別に急いでるわけじゃないし、十五分もすれば見れるだろ」
「じゃあなにかお話しましょうよ」
「……まあ、いいぞ」
……。
(と、言ったもののなにを話せば……)
「白夜様は沖縄には家族旅行でいらしてるんですか? 」
「……いや、
白夜様の今の間。アイドルとしてバラエティーに実演し得た感覚。今のは地雷を踏んだ時の間。これ以上深く踏み込むともう戻れない。
「へ、へぇー。白夜様、明日の予定とか決まってたりするんですか? 」
先輩からのリークで大体は予定を把握しているが話題転換のために今は知らないふりをし、話題を振ってみる。
「明日は特に予定はないな」
(嘘だ。先輩のリークによると明日は水族館に行く予定のはず)
なぜ嘘をつくのか。そんなのは決まっている。私に付いてきて欲しくないからだ。さっきまでの優しい白夜様からいつもの白夜様に一転したことから見るに、家族の話題は白夜様にとって地雷だったようだ。
だからといってここで弱気になって引き下がる気はない。向こうがその気ならこちらから仕掛けてみる。
「じゃあ、一緒に美ら海水族館行きましょうよー! 私、明日行く予定だったんですー! 」
「もういいよ、その演技。俺の予定もあいつから聞いてるんだろ」
……。
「流石、白夜様。天国先輩とは違いますね」
少し考えた結果私は猫をかぶるのを辞めることにした。
「バカにするな。あいつはただのバカだがこれでも俺は頭のキレるほうだ」
「別に見くびっていた訳じゃないです。この化けの皮もそのうち剥がされるとわかってましたから」
「へぇー。何から何まで計算通りってわけだ」
「まあ、そうですね……」
「じゃあ、なぜ今リスクを犯してまで俺に近づいた? 」
「……どうしてですか……」
「お前は気づいてたはずだ。俺が親の話題になった時、お前から距離を取ったことを。けれど気づいた上でお前は俺に仕掛けてきた。普通なら水族館のことを知っていたら俺が余程のバカじゃない限りお前とあいつの繋がりとお前の本性の一部がバレることはわかってたはずだ。なのになぜお前はそのリスクを犯してまで俺の突き放した心の距離を詰め寄ってきた」
「好きだから――」
白夜様は私の答えに面食らった表情を見てた。
「へー、白夜様でもそんな顔するんですね」
「……なんだ、これで勝ったつもりなのか」
「いいえ、私の勝利条件は白夜様に私を好きになってもらうことですので」
「フッ……」
白夜様は怖い顔からクールに微笑む。
「お前、そっちの方がいいよ。おもしれぇ」
「えっ! それって世に言う少女漫画の『 おもしれぇ女』ってやつですかー! ついにきなこのこと意識しちゃったかー」
「お前やっぱうぜぇーわ。ほら、前進んだぞ」
と言いつつも白夜様の顔には笑みが浮かんだまま。
(これでちょっとは距離縮んだかな)
この沖縄旅行初日は満足すぎる一日となった。
5
二日目。起きてホテルの朝食ビュッフェを食べ、水族館に向かった私。
「おまたせしました――って、そういえば白夜様となんの約束もしてない! 昨日の話の流れ的に今日も一緒に観光するんだと思ってたのに! 」
連絡先を交換していないためコンタクトを取ろうにも手段がない。
「仕方ない。いつも通り天国先輩に電話して白夜様の情報を仕入れてもらいますか」
時刻は八時半前。怠惰な先輩が起きているかは怪しいが寝てるなら電話で叩き起すまでだ。
そうして電話をかけようとした時だった。
「お前早いな」
「白夜様! 」
白夜様が欠伸をしながらこちらに向かってくる。
「もう、遅いですよ! 来ないかと思いました」
「別にお前と約束もしてないし、まだ開園前だろ」
「そうなんですけどー」
(そうなんですけどそういうことじゃないというか……)
「白夜様はもっと乙女心を学ぶべきです」
「めんどくせぇ。ほら、チケット売り場に並びに行くぞ」
私を置いて歩き始める白夜様を追いかける。
八時半になり、チケットを買って館内に入るとまず目に飛び込んできたのはヒトデやナマコのいる水槽だ。
「白夜様! これ触れるみたいですよ」
「そうか」
ここのスペースはタッチプールになっており、生き物を触ることができる。
そこから少し進むとサンゴ礁や熱帯魚のコーナーがある。
「魚だ! なんか水族館に来たって感じがしますね」
「そうだな」
上の階に進むとこの水族館の目玉の大きな水槽があり、中にはジンベイザメやエイなどの大きな魚が悠々と泳いでいる。
「白夜様大きいですね! 」
「そうだな」
ここで私の中の何かがぷっつり切れた。
「あああああ。楽しくない! 」
私のいきなりの大声に白夜様は驚いた表情を見せる。
「さっきから『 そうだな』とか『 そうか』とかばっかりで全然楽しくない! 」
周りの客からは「カップル喧嘩? 」とかヒソヒソ話が聞こえてくるが今は気にしない。
「なんでそんなあからさまに機嫌悪いのを表に出してくるんですか! 一緒にいるこっちまで嫌な気持ちになってきましたよ! 」
「……別にお前には関係ないだろ、勝手に付いてきてるだけだし……」
「っ――」
パチン!
鈍い音が響き、しばらくして状況を把握した。私の右掌がヒリヒリとし、白夜様は左頬を押さえている。私は白夜様にビンタをしてしまっていた。
「これは……ちがっ――」
信じられない事実に言い訳の途中で思わず逃げ出してしまった。
(なんで……なんで白夜様にあんなことを……)
しばらく走ると開演前のイルカショーの会場に出た私は適当な席に座り、頭の中を整理する。
落ち着きを取り戻していくと急にあることを思った。
(なんで私って白夜様を好きだったんだっけ? )
最初は単なる意地だった。私の思い通りにならないことが気に入らなくて私に惚れさせてやろうと思った。けれど惚れさせようと四六時中考えていたら白夜様が頭から離れなくなって……。
「そうよ。これは恋じゃなかったんだわ! 勘違い、勘違いよ! 」
ただ顔が良くて優秀なだけの男。代わりなんて探せばいくらでもいる。なんなら性格が終わっている分、性格が良ければ白夜様を遥かに凌駕する上玉よ。
自分の中で答えがまとまり立ち上がろうとしたその瞬間。
目の前で大きな影が飛び上がり、水の壁が私に覆いかぶさった。
「うげぇ……最悪」
全身に水が掛かり、服どころか下着までびしょびしょだ。
濡れた服も着替えたいし、何より居心地悪いここに居たくない、もうホテルに帰ろう。そう思いショーの会場から出ようしたところで私はピタッと足を止めた。
「って、今日の服、白だから下着丸見えじゃん! 」
ピッタリ体に張り付いた服からピンクの下着がはっきりと透けて見えている。
「えー、さすがにこれで人のいるところに行くのは……」
私も女であり、女子高生。この格好で人前に出るのは恥ずかしすぎる。
「乾くの待つか……」
幸いなことにイルカショーはまだ開園までまだ少し時間がある。迷ってこっちに来てしまった人に見られるなんて展開にならぬよう、後ろの隅の方の席に座り、服が乾くのを待つ。
三十分後。開演まで残り十五分となり、人がちらほら会場に入ってくる。
しかし私の服はまだ乾ききっていない。人目を気にしすぎて影の場所にいたのが原因だろう。いくら沖縄の夏とはいえ短時間、しかも日陰ではびしょ濡れの服は乾ききらなかった。
(と、どうしよう。今来てる人はみんな良い席で見たい人達だろうから前に座ってくれてるけど、後から来た人はこっちに来るかも。隣なんて座られたら絶対バレるって……)
膝を抱え、体を隠すように座っているがこれで誤魔化せるのもそろそろ限界だろう。
時間ともに増えていく観客。私の後ろを通ったおじさんが私の背中を二度見したのを私は見逃さなかった。
「最悪、こんなことなら来なきゃ良かった……」
思わず小声でそんな愚痴が出てしまう。
時々後ろを通る人の気配を感じ、思わず涙が滲んでくる。
「帰りたい……」
そう呟いた瞬間、私の頭に何かが覆いかぶさってきた。
「なにっ! 」
頭に乗った布を取ってみるとこの水族館のお土産コーナーに売っているTシャツだった。
振り返るとそこにはさっき喧嘩別れした白夜様がそっぽ向き立っている。
「白夜様……」
「さっさとそれ着ろよ、帰るんだろ」
「……いえ、帰りませんよ」
私はTシャツを着ると立ち上がり、白夜様の腕に抱きついた。
「おい! 」
「ありがとうございます。白夜様」
恋というのは案外難しいようで簡単なのかもしれない。
さっきまでの私の答えを一瞬にして変えてしまうほどのこのときめき。白夜様の優しさに初めて触れて、わかった。
『これが恋だ』
そしてこれまでも私は白夜様に恋していた。それを今自覚した。
「離れろよ」
「ねぇ、白夜様。今から魚、見に行きません? 」
「はあ? 帰るんだろ」
「いいえ、帰りませんよ。まだ来たばかりじゃないですか」
好きな理由がないと相手を好きだと思っちゃいけないなんてことないんだ。
私はこの旅行で恋というものを改めて理解した。
4
それから私たちは一緒に水族館を周り、午後にはこの前ショッピングモールで買った水着を着て海に贅沢な時間を過ごして、そして翌日に沖縄を飛び立った。
空港に着くと小瀧が私を出迎えに来ていた。
「おかえりなさい。どうでした沖縄旅行は」
「最っ高だったわ! 」
今回の沖縄旅行は確実に私と白夜様の距離を縮めくれた。そして私に恋というものを、好きということを教えてくれた。
「……きなこ、なんだか大人になりました? 」
「――分かる!? 」
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