ご多忙お嬢様
マクラーレン(スコットランド人)が、音もなく紅茶のおかわりを運んできた。
「あら、ありがとう」
お嬢様は永い時をかけて攻略を続けている愛用のPSP版海腹川背portable(2面)をテーブルに置くと、静かにミルクと紅茶が撹拌されるのを眺めている。
「お嬢様、殺しの依頼でございます」
「あら、素敵ね」
ミルクティーを飲みながらお嬢様は微笑んだ。
「今回の標的は財閥の御曹司で数々の犯罪に手を染めながら、金とコネで起訴を免れてきた男で…」
「マク、今日は午後から女学校の志保様とのお約束を思い出しましたの」
お嬢様は優雅な手付きで、マクラーレンに紙を渡す。
「こちらの無記名小切手で別の殺し屋に再依頼をしておきなさい」
時にお嬢様殺し屋は、お友達を優先する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます