第6話 受け止められないなら先に止めれば?

時間を戻した彼は、昇降口に向かい階段を降り始めた刹那、気が付いた。

「受け止められないなら、落ちる前に止めれば良いんじゃね?オレ天才!」

(最初に気が付けよ)


踵を返し、ダッシュで屋上へと向かう。

屋上へ出る扉を開けた瞬間に響く彼女の悲鳴。


はい、時間を戻しますよ、っと。


彼の教室は2階。

屋上に出るには、昇降口から出るより少し時間がかかる。

今回はダッシュで屋上に出て、間に合った。


丁度、男子生徒が彼女に詰め寄り、彼女が後ずさっている。

彼は彼女の後ろに回り込むように走り込んだ。

だが、後ずさった彼女にぶつかり、勢い余ってフェンスに激突する彼。


後はわかりますね?




■自分が先に落ちれば、危険なの解ってもらえるもんね

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