62話 ネアのスキルとチンピラ
「どんなスキル?」
「……実演……早い」
やってみせるということか。
「……2人は家に」
「すぐ戻るから、待っててねー」
「はーい!」「洗い物もありますし待てますよ」
外に出たけど、こっからどうするんだろう?
「……村人……殺して」
「あの2人以外全員?」
「……多いと……嬉しい」
「了解」
こういう時のキャシーちゃんのナイフ。効果範囲を広げる方法は恨むことだ。つまり……さっきの黒い犬を思い浮かべよう。あの理不尽さを思い出せ!
「理不尽、無理ゲー、ふざけんな! 【怨毒】!」
ナイフから凄い量の毒の煙が撒かれる。
「もう……いい……」
「分かった」
フー、なんかスッキリした。新しいストレス発散方法を見つけたかもしれない。
「【
何が起こった? 大きな変化はないけど?
「……集まれ」
ズルズルッ
何かが引きずられる音がする。
ズルズルッ
村人たちが集まってきた。ちゃんと殺したはずだけど?
「……死霊術……上位互換」
死霊術の上位互換のスキルってことか。新鮮な死体だったからか村人たちの見た目は生前と同じだ。
「……人海戦術」
西側の部屋をこの村人たちで探させるわけか。
「もしかして自分ではあんまり探してない」
「……このスキル……ありきの探索」
なるほど、俺が村の情報流したから村に来たわけか。効率的だしいいか。
「ちなみにそのスキルって装備のスキルだったりする?」
「ん」
どうやら俺だけがそういうアイテムを持ってるわけではないようだ。念の為今後はそっちにも気をつけなきゃだ。
「……用済み……行く」
「お互いがんばろうや。あ、南の部屋ではスキルを一つ使えなくなって強いやつと戦ったから油断しないように!」
「ん」
ネアは大勢の死者? を連れて西に向かっていった。俺も行くか。家に戻る。
「やっと来たー、行こー」
「マリー、もう少し落ち着きを持ってだね……」
「焦らず行こうね、明日までに何とかすればいいんだから」
「はーい」
「本当に娘がすみません」
何だかお義父さんの態度というか喋り方というかが完全に俺を敬っちゃってる。あれか、強いところを見せたから怖がらせてるのかな?
まあ、いいや!
今度は岩場を東に進んでいく。所々水が流れていたりして風情がある。
「オラオラオラァ! 持ってるもん全部出せや!」
……このチンピラどもさえいなければ。
「おいおい、ボスに逆らうのか? 痛い目見るぜ!」
「そうだそうだ!」「中二野郎!」「女も寄越しな!」・・・・・・
中二病じゃないから!
ゴホン、敵は20人くらいだ。
「【怨毒】」
バタバタと倒れていくチンピラども。流石キャシーちゃんのナイフ。便利すぎる。
『レベルが上がりました』『【体捌き】のレベルが上がりました』『【思考加速】のレベルが上がりました』『【浮遊】のレベルが上がりました』『スキル:【魔力感知】を獲得しました』
うわ、いっぱいだ。【浮遊】には早く育って欲しいな。あ! 【魔眼】も発動しとけば上がるやん! 忘れとった。
「【魔眼】」
ちなみに新スキルはこんな風だ。
スキル
【魔力感知】ランク:ノーマル レベル:1
魔力を感知できるようになる。
これで奇襲対策も大丈夫そうだ。
何も無く進むこと1時間弱。
「ありました!」
「ほんとだ」
「わー、こんな所にあるのねー」
大きな滝の裏側。隠しイベントでありがちな場所に石の扉がある。さあ、がんばりますか。
「ここで待っててね」
「はいよー」「お気をつけて」
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