25話 雑談と初スキル書
フカフカベットで目覚め。
今日は天気が良くなさげ。重い雲が空を覆っている。ひと雨降りそうだ。
「おはようございます。旦那様とお嬢様が食堂でお待ちです。身支度が整い次第ご案内致しますので、廊下で待機しておりますメイドにお声かけください。洗面台はあちらをご使用ください」
「あ、はい。おはようございます」
黒髪おさげのメガネで正統派メイドさんだ。
「すみません、準備が整いました」
「かしこまりました。では、食堂にご案内致します」
「よろしくお願いします」
さっきのメイドさんが案内してくれるみたい。やっぱり貴族のメイドだから暗器とかがスカートの中にあったりするのかなー。
やっぱり針とか、短剣がファンタジーの定番かなー。手裏剣とか銃の可能性も微レ存?
「こちらが食堂です」
「あ、はい。ありがとうございました」
アホなこと考えてたらあっという間に着いた。メイドさんは食堂の前で待機しているようだ。
「おはようございます」
「む。やっと来たか。さぁさぁ、座りなさい」
「ごきげんよう」
金持ちが使ってそうな長いテーブルの奥の誕生日席におっさん、向かって左側の奥にキアーロちゃんが座ってる。
俺は空いてるキアーロちゃんの向かいに座ればいいよな? 他にないし。
「では、食べようか。我らが豊穣の女神に感謝を」
「我らが豊穣の女神に感謝を」
? ここではそういう挨拶なのか、合わせとこ。
「我らが豊穣の女神に感謝を」
モグモグ モグモグ
うん、美味しい。ラインナップは、ロールパンみたいなのと、薄味の野菜系のスープに、トマトとキャベツときゅうりが入ったサラダ。もしかしたら違う名前になってるかもだけど、味は一緒。量も少ないから食べ終わった。
てか、こいつらベジタリアンか? ヘルシーすぎだろ。濃いものが食べたくなる。
「それで、この後出発するのかね?」
おっさんは食べ終わったみたいで質問をしてくる。ごちそうさまは無いのか?
「ええ、その予定ですが」
「大丈夫なのか? 戦ってみた感じそこまで強くないだろう? 傭兵でも付けさせようか?」
キアーロちゃんも食べ終わったようだ。心配してくれる。
「大丈夫ですよ。立派な相棒がありますので」
「それほどの業物なのか?」
「これです」
ストレージから取り出して渡す。
「あのキャシー殿のナイフだと!?」
「何!? キアーロ、見せてくれ」
おっさんも興味を示した。
「何処で手に入れたかは聞かないでおくが、あまり見せびらかさない方が良いぞ」
「父上の言う通りだ。なにか代わりの短剣も持たせた方がいいかもしれないな」
「そうじゃな。短剣だけで旅ができるかと疑われる可能性もあるし、スキル書も持って来させよう」
勝手に話が進んでく。貰えるもんは貰っとくが。
銀の短剣とスキル書を貰った。助かる。一応出発する前にリスポーン地点を更新してから、別れを告げて出発する。
「では、また機会があれば」
「ごきげんよう」
「うむ、またな」
キアーロちゃんには貴族言葉は似合わないと思うのだが、挨拶の時だけ使っていて笑いそうになる。ガマンガマン。
早速スキル書を使う。ボロい本を開けると本は消えた。
『スキル:【火魔法】を獲得しました』
そういや、
「ステータスオープン」
プレイヤーネーム:クロ
種族:人間?
レベル:21
状態:狂乱
特性:変人・狂人(超)
HP:4410
MP:420
スキル:深化・隠密7・歩術7・成長促進4・スリップ・支配5・混沌魔術2・詐術3・恒常的狂気・火魔法1
スキル
【歩術】ランク:ノーマル レベル:7
歩き上手になる。歩くことに補正が入る。
アーツ:踏み込み・バックステップ・サイドステップ・忍び足(New!)
アーツ
【忍び足】
音を立てずに歩く。
効果時間:180秒
CT:120秒
スキル
【火魔法】ランク:ノーマル レベル:1
火を操る魔法。
〖使用可能な魔法〗
・プチファイヤー
魔法
〖プチファイヤー〗
火種を出す。
詠唱:「火種よ」
消費MP:2
殺さなくても経験値が得られるのは初めて知った。詐術は上がったけど、記述に変化は無かった。歩術の新しいアーツは急に方向性が変わったな。
そして、魔法。魔術ではないんだな。違いはなんだ?
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