24話 フレンチトーストと新要素



「こーくーんーおーきーてー」



「むにゃ……うるしゃいぞーネコキチー」



「誰よーおーきーて」


「ブギャ! ゴホッゴホッ! 痛ぇなー」


「やっと起きたー」


 腹に乗りやがった。ん?


 姉さんが俺の目覚ましより早く起き……てるだと……?


「ついに地球が滅ぶのか」


「何言ってんのー。それよりこうくん、アルワの新要素追加が今日の昼にあるって!」


 アルワ? なにそれ?


「アルワとはなんぞや」


「Alternative・World・Onlineの略称だよー知らないのー」


 初耳。しかもオルタナティブだから間違ってるし。


「それ誰が決めんだよ?」


「お姉ちゃんでーす」


 それたぶんあんたしか使ってないで〜。

 手のかかる姉を持って大変です。まったく!




「続きは顔洗ってからね」


「わかったー」




 ビチャッ



 目が冴えました。新要素が何とか言ってたな。メンテナンスがあるのか?


「こうくん、朝ごはんはお姉ちゃんが作ったよー。今日はフレンチトーストです!」



「いや、市販の食パン置いただけじゃん。焼いてすらないじゃん。料理ナメてんの?」


 手抜きなんてレベルじゃない。この姉一人暮らしでもさせたらずっと食材を直で食べてそう。oh!wild!


「まあまあ。美味しいから食べてみなよー」


「俺のはちゃんとしたのにしてくるわ。先に食べてていいから」


「え? お姉ちゃんのもやってよー」


「じゃあ、やり方ちゃんと見ててよ」


「まかせて!」







「やっぱりこうくんのご飯は美味しいねー」


「そりゃどうも。それより、新要素がうんたら言ってたのは何なの?」


「んーとね、なんかーメンテナンスは無いけどープレイヤー向けの機能が増えるってー」



 抽象的過ぎる。ちゃんと調べよ。



「……ちゃんと読んだ? 分かりやすい説明いる?」


「よ、読んだけど、欲しいなー」


 目が泳いでますよ、ご婦人。


「しゃあないなー。えっと、AWOエーワラオーはワールドシュミレーションを採用しているから、NPCとか地形には干渉しなくて、PCの一部のみ干渉できるから、わざわざメンテナンスしなくていいらしい」


「一言で!」


「え? えー、メンテナンスは今後も無い」


「ほえー」


 よくこれで大学に入れたな。偏差値もそこそこ高いとこだし。おかしいやろ。


「新要素の内容は、1、GMコールができるように。2、リアルマネー1000円で名前が変えれるように。3、条件を満たすと種族転生が可能になる。4、運営公認の許可メールを貰った人が専用アプリでライブ配信が可能になる。5、痛覚設定が50%~100%で設定できるように。ってとこかな」


「いっぱいだねー。お姉ちゃんはどうすればいいのー?」


「困ったらGMコールを押して、転生したけりゃして、メールを気にして、痛覚を選ぶ」


「わかったー」


 世話の焼ける姉だ!



 やらなきゃいけないことが増えたし、さっさとログインや。


 視界(ry


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