二章 黒幕(仮)進出

16話 目玉焼きと一時の別れ

リリリリッ リリリリッ ガチャッ




「ん……ふぁ〜〜〜、ねむ」


 7:00か……


 昨日は疲れたからちょっと遅めに目覚ましかけたんだった。



 顔洗って目覚まそ。



「こうくん、おはよう〜」


「おはよ」


「ゲームし過ぎなんじゃな〜い?」


「そうかも」



 朝から姉さんは、いつも通りだ。



「今日はお姉ちゃんが目玉焼きを作ったよ〜。顔洗ったら食べてね〜」


「あい」



 部屋に戻ってった。十中八九ゲームだろう。














 復活!


 冴えた頭で考えると姉さんも俺と同じくらいゲームしてる。深夜寝る前トイレ行ったけど、部屋の明かりがついてたし。姉さんに限って勉強はしてないだろうし。



 さっさと朝ごはん食べてゲームしよう!


「いただきます」



 モグモグ モグモグ


 美味い。


「ごちそうさまでした」



 まさかの朝食がベーコンも何もついてない目玉焼きオンリー。しかも一口サイズ。


 昼はいっぱい食ーべよ。



 皿洗いは、昼にまとめてやる。


 さぁ、ログインじゃい!


 視界グルグル……



















「あ、おはようございます♪ ボス♪」


「おはよう」



 ここはどこだっけ。眠過ぎてはっきり覚えてない。


「ここはどこだったかな? 寝る前のことをあんまり覚えてなくてね」


「ここはウチのアジトですよ♪ 昨日はボスが生き返った後、疲れたからってすぐアジトに向かってましたよ♪」


「え? じゃあ城崩壊させたまま放置したのかい?」


「いえ、あとは任せたよって言われたので後始末はしておきましたよ♪」



 あら、有能。



「あの後のこととか教えて欲しいな?」


「あの後、王族で唯一生き残った第2王女を女王にして、今朝城の再建を始めさせました♪」



 生き残り?


「よくあんな大崩壊で生きてたね」


「近衛騎士団副団長が守ってましたからね♪」


「その人は敵じゃないのかい?」


「えーと、元々第2王女がウチと楔の方の闇ギルドをこっそり援助してくれてて、副団長も裏での行動なら協力してくれるっていう約束を取りつけてましたよ♪」


 グルなんかい。そうやって考えると、闇ギルドって革命軍とか義賊的みたいだな。

 チンピラ共のギルド(名前忘れた)を除いて。




「それで、ボスは今後どうしますか?」


 …………ここに残る必要性も無さそうだし、もっと東に進もうかなー。



「……おはよ」


 あ、無口の……ネ、ネ、ネなんとかさんだ。

 後でフレンドリストで確認しよう。


「おはよう。なんでここに?」


「……昨日……その子助けた」



 理由ではないけど、まぁいっか!


「その節はどうも♪」



「ありがとう、よく分かんないけど助かったよ」



 灰色の外套を着てる。ここのかな?


「あ、そうだ。死体忘れないうちに渡しておくね」


「ん……ありがと……」












「それで、ボスの今後の方針はどうするんですか?」



「うん、東に行くよ。ネアさんは?」


 さっきストレージから死体を出す時についでに名前も見ておいた。

 もう多分覚えた。大丈夫。おそらく。




「……北」


「なら別行動だね。何かあったら呼んでね」


「ん……そっちも……」















 裏門前に怪しい3人組、俺たちです。



「ボクは早速行くよ」


「私も……行く……」


「お二人共、お元気で♪ 」



「じゃあねー」


「……また」






 向かう方角が違うからボッチ。そんな呪いにでもかかってるのでは?


 楽だからいいけど。




 それより、はやく黒幕っぽく裏でコソコソすごいことやりたいなー。







 ………………現実逃避はそこそこにして、勇者ちゃんからメッセージが来てた、どう返信しようか?


 

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