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「さとちーん!のどー!」




地上に降りてから合流した元気な声に、振り返る。


呼んできた鞠はいつもの通り、楽しかったようでキャピキャピしていて。


緑は真顔、渚くんはニヤニヤしていて、比嘉くんはというと。




「だめだよさとちーん、比嘉くん顔真っ赤っ赤にしてちょー大変そうだったんだからぁ!」


「こ、こっちばっかり向いてないで景色見ればっ」


「和香もいっぱいいっぱいになってるじゃーん!!かわいーっ」




私にタックルして抱き締めてくる鞠が、小さな声で。




「マリ、比嘉くんの新しい反応みれたよ。ありがとね」




そんなことを伝えてくれて……それからすぐに緑によってべりっとはがされた。




「こらマリモ、落ち着きなさい」


「なに?修行僧みたいな顔しちゃってるみどりんりん」


「しゅ…………精神統一してんのよこっちは」


「イチャイチャ現場見て修行僧になったの?」


「どっ……どう反応していいかわかんないのよっ」




友達のイチャイチャシーン(始終手繋いで肩くっつけてる姿)をみて、どうやら緑も耐えられなかったみたい。




「あれは、佐藤のせい、佐藤が勝手に寄ってきたの、ごめん緑」


「そんなんわかりきってるけど、わかりきってるけど……ギャルの佐藤の時だってそんなもんだったから頭の中が混乱して……」


「あぁ、なるほど……」




みんなの記憶に強く刻まれているな、ギャルの佐藤よ。

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