after story 7

1



次の日曜日。




「ゆーえんちー!!!」




テンションの高い鞠は遊園地に来て真っ先に元気に叫んだのだった。




「じゃあまず最初に観覧車乗ろう!!!」


「早速!?」


「はやっ」




鞠はウキウキと進んでいく。


これは完全に前回の続きのつもりで来ているな、鞠。




「マジか、マリモ」


「え!二回乗るなら一回は夕方が良くない!?」


「それでもう一回は来たばかりの今と?」


「後でがいい人いるー?」




鞠が振り返ってみんなに聞くけれど、異論のある人はいないらしく。




「青空が広がってるうちに一周目回っていこー!!」




再びるんるんと観覧車に向かっていくのだった。




「鞠さんは観覧車がそんなに楽しみなんですね」




比嘉くんが佐藤に聞く。




「前回のれなかったからねーぇ。新しいメンバー二人も増えて、テンションも上がってんでしょ」


「そういう佐藤もうきうきしてるね」


「そーおりゃ、彼女になってから初めてのデートですから」




にこっと佐藤が笑う。


サラッと言われた言葉に、私は目を見開く。




「え」




あれ、そうだったっけ?




「ていうかこれ、デートなの?」


「え、デートじゃない?」


「みんないるのに?」


「みんなが居てもデートっしょ」




そういって手を繋いできた佐藤に、じわじわと顔が熱くなってくる私。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る