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緊張……?
あの、鞠が……??
「さとちんてば、見つけたって連絡もくれないで急に連れてきたんだもんっ!!ビックリしてマリ、パフェ残したまま置いてきちゃったよ」
「たぶん緑が食べてくれるから大丈夫だよ。そんなことより鞠が緊張って珍しい」
私がそこを突っ込むと、鞠は首を傾げていた。
「マリもよくわかんない。なんか、比嘉くんを見たら、かーってなっちゃって」
歩きながら俯く鞠に、私も首を傾げる。
かーって、なっちゃった?とは。
「……それって鞠が照れたってこと?」
「え!?」
そう言って鞠を見ると、驚いた顔をして顔を真っ赤にさせていた。
おや?
おやおや?これは?
見たことのない鞠の反応に、私も少し照れてしまう。
「え、マリ、どうしちゃったんだろう……!?」
両手を頬に当てて顔を真っ赤にさせている鞠に、さすがの私もなにか勘づくものがある。
「照れたの?」
「そうなのかな……わかんない、恥ずかしかったのかな……」
「ねぇ鞠、それって」
「あぁまって言わないで!!そうと決まったわけじゃないし、何かの間違いかもっ」
「……って思ってるってことは可能性はあるわけね」
たぶんこれは……。
鞠……それたぶん一目惚れじゃないの……?
どんどん早足で進んでいってしまう鞠から、焦りを感じてくる。
「待って鞠、そこの道通り過ぎてるから」
「え!?やだもうなんなんだろう……」
鞠さん、たぶん初めての一目惚れ体験です。
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