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そしてそれはその3日後だった。
「比嘉くん確保!!!」
そう言って佐藤がその人と共に私たちの前に現れたのは。
私たちはみんな揃ってカフェで各々好きなものを頼んで食べているところだった。
「はは、確保されてしまいました」
ゆるりとした笑顔で現れたその人に、パフェを食べていた鞠がガタッと立ち上がる。
「あっ……!!傘の!!!」
頬に生クリームがついてるぞ鞠……と思って横目で見ていると、すっと比嘉くんのその手が伸びてきて。
「失礼、クリームついてますよ」
親指で掬い取った。
「は!!え!?」
「イケメンだ、イケメンがいる」
「少女漫画から飛び出してきたようなイケメンがいるわね」
紙ナプキンでそれを拭った彼はまた鞠に視線を移す。
「傘って……あの時の子かな?」
「その、あの、あの時はありがとうございました!ちょっと傘持ってくるので……のど!」
「はいはい、持ってこようね。少しここで待っていてもらっても構わないでしょうか?お時間大丈夫ですか?」
「あぁ、それは構わないけれど……返さなくていいと言ったのに律儀に返してくれるのですね」
「も、もちろんっ」
比嘉くんの傘は学校に1番近い私の家に置いてある。
鞠を連れて外へと出ると、ふあぁっという小さなため息が聞こえて鞠を見る。
「き、緊張したっ」
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